エジプト情勢の現在を知る・・・・by モーリー・ロバートソン氏エッセイ & 孫崎享氏tweets

わたしがいつも見るのはgoogleのネット・ニュースなのですが、あまりにもエジプト情勢に関する
報道が少ない。飛び火しないようにバリヤでもかけているかのよう。
ようやくこの夕方、「エジプトで「百万人の行進」呼びかけ、無期限ゼネストも」というニュースが、
各社であがってきています。


モーリーさんのエッセイ第三弾が出ました。
29日に掲載したtweetの背景説明になっています。ごらんください。
(読みやすさのために、行変えなどしています。また、緑の文字でわたしの注を入れています。
原文はリンク元でご確認ください)


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http://groovejapan.jp/videos/04/

チュニジアで起きた革命が、エジプトに飛び火する可能性が高い」と占ってから1週間。このわずか1週間の間に、
あまりにもおびただしい事件が起こり、アラブ世界からは、かつてないほど大量の情報が発信されました。

(略)

ここまでの本当に粗いあらすじを紹介しましょう。
まず、チュニジアの革命が揺るぎない既成事実となりました。
ベン・アリ大統領は一家で国外逃亡し、権力の空白の中で発足した暫定政府が混乱の日々をくぐり抜けており、
民主化と自由選挙への第1歩を踏み出しています。


そしてチュニジア革命に勢いを得たエジプトの青年たちは、かつての「受け身のアラブ」というステレオタイプ
裏切るように、「Facebook」、「Twitter」、ブログを通じて徹底的に呼びかけた結果、2011年1月25日の礼拝の後、
民衆が街中に繰り出し、30年間続いてきたムバラク大統領の独裁と経済政策の失敗に抗議するデモがエジプト全土で
発生。空前の規模で発生したこの抗議行動は「怒りの日」と呼ばれました。


当初、エジプト政府はこれまでと同じように、暴力で鎮圧を試みました。
警察や機動隊が暴行・高圧放水・銃撃・車による突入などで制圧を試みるも、群衆に押し返されます。
犠牲者を多数出しながらも、デモは昼夜間断なく継続。
この過程で民衆は「恐れの壁」を突破してしまいました。


パニックしたムバラク政権は「Facebook」と「Twitter」をまず遮断。
国営放送で政府が見せたい「もうひとつの現実」、つまりデモが発生していないエジプトを放映し続けます。
それでも民衆はアルジャジーラを見ながら、電子メールや国際電話で海外にいる友人と情報を共有。
その情報がおびただしく、有志の手でアラビア語や英語翻訳としてツィートされます。


匿名集団「Anonymous」も参戦。
世界中のボランティアたちがプロクシサーバーを開放して検閲の迂回を手伝い、同時にエジプト政府のHPにDDoS攻撃
しかけて、ダウンさせます。
カイロ中心部にある「タフリール広場=解放広場」に何万人という民衆が集結した1月25日の深夜、エジプト政府は
携帯電話のデータ通信サービスを停止。
すかさず、広場に面したバルコニーを持つ市民たちの間で「自宅にあるWi-Fiルータのパスワードを開放して、携帯電話
Wi-Fiモードを使えるように支援しよう」との呼びかけがなされました。


しかしエジプト政府もチュニジアの急激な政変を目の当たりにしていただけに、捨て身の作戦に打って出ます。
エジプト国内のインターネットがほぼ完全にシャットダウンされました。
海外からこのネット遮断の様子を測定したグラフを見ると、いかに大規模で徹底した情報封鎖であったかがわかります。
チュニジアのような小国ならともかく、8900万人の人口のネット使用をいっきに停止するという行為は前代未聞のもの
でした。(このあたりから29日のツィートは始まったのでしょうか。)


ところが、ネットの大々的なシャットダウンを事前に予測していた民衆側はそれでも組織だった抗議行動を続け、再び
デモは自然発生。国営テレビはまったくの効力を持ちませんでした。細い横道を歩く民衆がバルコニーに呼びかけると、
マンションから人々がどんどんと降りてきて、大通りの車道を行進する群衆に加わっていきます。


政府は私服の治安部隊を投入。デモをは攪乱しようとあらゆる「非人道的な」方法に出ます。
政府の指示で刑務所から服役者を解放し、わざと略奪をさせている、との噂も根強く出回ります。略奪・放火が横行し
ますが、民衆は略奪する者の何人かをとらえて、内務省関係の身分証を持っていることを確認
(服役者に武器を持たせて解放した、とのツィートがありました。また、国立博物館内のガラスケースが無残に割られ
壊された発掘物が散乱、館内を武器をもった兵士(?)が警備している画面が、アルジャジーラ・ビデオで報道されました。
一方で、国立美術館人間の鎖で市民が護っているとも。やはり略奪者は霍乱だったのですね。)

「攪乱作戦にまどわされるな」との伝言が広まっていきます。民衆は政府のダーティーな作戦に屈せず、デモはますます
大きくなっていきました。


警察は途中、民衆に催涙弾や銃弾を撃ち込むことで鎮圧を試みますが、民衆は反撃し、催涙弾を投げ返す場面も。
(その催涙弾がmade in USAであることを示している写真がありましたね。)
銃弾に倒れた市民の写真と動画が携帯電話で撮影され、どんどんと海外のネットに掲載され、そのリンクがRTされていき
ました。警察車輌を取り囲んで川に押し込んだり、放火する事態も起こり、カイロ中心部の政府与党ビルも炎上。
一晩中燃え続け、全焼してしまいました。地方都市では警察署が燃え上がり、ムバラク大統領の親族が経営する会社の本部
にも群衆が突入。とうとう警察はカイロの街中から姿を消してしまい、かわりにエジプト軍が街中に進行します。
ところが民衆は軍を歓迎し、「我々の側に着きなさい!」とコールを繰り返します。
軍人の中には現場で民衆の愛国心に圧倒され、制服のまま合流する人も。
(ヘルメットをかぶった男性にキスするおばあさんやおじさんの写真。あれ、最初は意味がわかりませんでした。
軍人への、民衆の歓迎の意志だったんですね。同志よ! そういう意味の熱いキスだった。)


82歳のムバラク大統領は、遅すぎるタイミングで国営テレビに出演し、「経済改革と腐敗の撲滅、民主化に着手する」と
ゴッド・ファーザーのような口調で淡々と演説しました。
それを見た民衆の怒りはますます煽られ、「ムバラクは去れ!」のコールがより過激になり、「ムバラクを裁判にかけろ!」「いや、絞首刑だ!」というコールも聞かれます。
10万人とも推定された群衆は戦車を取り囲み、夜間外出禁止令が発令されても無視。
空軍の戦闘機が数回、広場を目がけて低空飛行で威嚇し、身体の中にまで響く轟音を響かせますが、恐怖を忘れた群衆は、
ますますお祭りムードに。
(このあたりまでが、29日に掲載したツィートの背景であるようです。)


22年前に北京の天安門広場で起きたような大惨事が起こるのではないかと世界中が緊張して見守る中、前IAEA事務局長の
エルバラダイ氏がタフリール広場を訪れ、「民衆はムバラク政権の終焉を要求する。もう元に戻ることは出来ない。
新しい時代のエジプトを創るため、我々は正しい方向に向かっている」と演説します。


ノーベル平和賞受賞者でもあるエルバラダイ氏は、アメリカ政府がこのあまりに早い展開の中で、ほとんど口を噤んで
しまったことをも非難。はっきりとエジプトの民主化を支持するよう要求します。広場に居続けて帰らない群衆は、そこに
展開する軍人たちに「民衆の側に着け!」と詰め寄ります。
戦車には「打倒ムバラク!」とアラビア語のグラフィティが書かれ、軍は「民衆を攻撃しない」とだけ明言。
緊張感と喧噪が続いています。ここまでがアップデートです。


この時期、相変わらず欧米メディアはイマイチの食いつきで、当初はエジプトのニュースは小さな扱いしか受けていませ
んでした。ところが中東・カタールの衛星放送局「アルジャジーラ」はエジプト国内に大勢の記者を置いてどんどんと切り
込み、エジプトの視聴者にも情報提供を行います。
政府からの度重なる圧力に負けず、国営テレビと自分たちのカメラがとらえた光景を比較できるように、画面を割って見せる
場面も放映。
とうとうエジプト政府は「アルジャジーラ」の衛星回線をも遮断します。


アルジャジーラ」の放送を搬送している衛星回線はもともとエジプトの会社が所有しているため、一時的に「アルジャ
ジーラ」は中東全域でほとんど見られなくなります。しかしすかさず別の衛星チャンネルに乗り換えて再開。
ネット上での生放送もアラビア語と英語で続け、短期間で世界中から2500パーセントの視聴者数増加を記録しました。
英語版「アルジャジーラ」は現時点でもエジプト国内で視聴可能とのことです。
ただ、なぜかアメリカのケーブル局では見られません。アメリカ国内の政治的な圧力もあり、企業判断でほとんどのケーブル
局は「アルジャジーラ」を扱っていないのです。


そんなアメリカの「情報の空白」に飛び込んで大活躍を続けているジャーナリストもいます。
エジプト出身の女性、Mona Eltahawyさんです。モナさんは質の高い英文記事を次々と書くフリーのジャーナリストです。
ロイター通信にいた頃、ムバラク大統領に「あの目障りな記者」と名指しを受けたこともある人です。
モナさんはただ情報を積極的にツィートするだけではなく、エジプト情勢をまともに報道しない欧米メディアを名指しで
批判するツィートを流し、その批判に賛同するRTがなだれを打つようになります。


数日でモナさんのアカウント @monaeltahawy は エジプト速報をフォローする上で「must see」な情報源になりました。
欧米メディアもモナさんを無視できなくなり、出演依頼が相次ぎます。現在モナさんはCNNからアルジャジーラ、そしてWashington Postまで怒濤の勢いで出演と執筆を続け、ほとんど寝ずに24時間体勢でツィートを続けておられます。 .
(ここにも誇らしいジャーナリスト魂をもった女性が! ! !)


リアルタイムで起きているこのエジプト情勢は、超・流動的な状態です。海外メディアは息をのんで、この緊迫した情勢を
見守っているところですが、日本語での扱いはどうなっているでしょうか?

ここで興味深い比較を行います。このエッセイを執筆している2011年1月31日、14:04現在、各ニュースサイトからトップ2件
のアイテムを抜き出したリストです。


日本語Yahooニュース
1位 毎日:新燃岳噴火 「叫ぶ山、寝られぬ」 避難住民、高齢者多く
2位 毎日:<鳥インフル>宮崎・高鍋町で6例目感染確認 4万羽処分へ


日本語Googleニュース
1位 日経:福井、大雪で幹線道路がまひ 1200台立ち往生
2位 テレ朝:新燃岳噴火で火砕流の恐れ 入山規制を3km内に


イギリスBBCニュース
1位 ElBaradei joins Cairo protesters(エルバラダイ氏がカイロの抗議行動に合流)
2位 Burmese parliament opens session(ビルマ国会を招集)


ニューヨーク・タイムズ
1位 ElBaradei Begins to Unify Opposition(エルバラダイ氏、反政府連合のまとめ役へ)
2位 Islamists Support Secular Leader(イスラム原理主義者は世俗的な指導者を支持)


ワシントン・ポスト
1位 Protesters in Egypt: 'The army must choose'
(エジプト、抗議の民衆「軍はどちらの側につくのか選ばなくてはならない」)
2位 Arab world transfixed by protests
(アラブ世界、エジプトの民衆蜂起に注視)


UKガーディアン
1位 Egypt protests: change is coming, says ElBaradei
(エジプト蜂起「変化はもうすぐやってくる」とエルバラダイ氏)
2位 Julian Assange: the teen hacker who became insurgent in information war
(「Wikileaks創始者へのインタビュー)


朝日新聞
1位 九州一周セレブ列車の旅、2年後に運行の構想 JR九州(13:31)
2位 溶岩ドームがマグマのふたに 爆発的な噴火呼ぶ可能性(11:56)


産経新聞
1位 冬の光熱費 風呂は給湯式、こたつは布団2枚…小さな工夫で節減
2位 29歳女、JR名古屋駅で女性2人の上着をカッターナイフで切る


(以下、読売、毎日、日経と続きますが、あまりにタコツボで赤面、省略。)


このトップ2件の比較リストは、ある時刻のスクリーン・ショットでしかないので、統計的にはあまり意味を持ちません。
しかし英語圏の主要メディアはどれも写真や動画付きでエジプト情勢を報道しているのに対して、この日の日本国内の
新聞サイトはエジプトにそれほど重きを置いていないことが示唆されます。


同じ日、Googleニュース検索で「egypt」に引っかかる件数は20000件を上回っていました。
そして日本語の件数は、それより遙かに少ない状態。BBC、UKガーディアン、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどの国際欄では新着情報が火を噴いているのに比べて、日本語のエジプトに関する記事の大多数は「石油の価格への影響」「日本の株価」「邦人救出」に焦点が定まっています。
しかも1件ごとの記事の文字数は極端に少ない状態。これは情報量の格差だけではなく、認識そのもの、世界の手応えそのものに格差が生じ、ぐんぐんと拡大していることを物語っています。


先のエジプト人ジャーナリスト、モナさんの奮闘を目の当たりにしたぼくは、せめて英語の壁に小さな穴を開けて「向こう
側の世界」が見られるようになれば、との願いを込めて、日本語への翻訳RTをはじめました。
それが運の尽きでした。未確認情報も拾っていくと、エジプトから出てくるツィートはあまりに臨場感があり、生々しい
ものばかり。その迫力の渦に呑まれ、渾身のツィートの嵐が始まりました。
「Groove Japan」プロジェクトの専用アカウントである @gjmorley が度々止まってしまうほどのツィート数、そして最後は
アルジャジーラ」英語版を見ながら、USTREAMで勝手に「副音声」の生放送を夜通し発信するところにまで発展しました。
昼夜の時間帯がエジプトの動きに合わせて完全に逆転し、この数日は1日に1時間ぐらいしか太陽の光を見ていません。


この行動は、それ自身が読売の記事にも載りました。


また、お目にかかったことのない心ある方が、@gjmorley のツィートのまとめを創ってくれたことも、検索で発見。
29日までの翻訳ツィートがまとめてご覧いただけます。

(これ、もしかしたら?? そう! やっぱり、この「あきつ・あんてな」のことだったのです! ! !
エッセイの末尾に「あきつ・あんてな」のURL発見!
29日夕方にアップし終えて、それから二日。いつのまにか、どこからか、糸がつながって、それこそお目にもかかった
こともなく、初めてあの日ツィートで知ったばかりのモーリーさんにまで届く! ! !
twitterで29日の「あきつ・あんてな」がリツィートされているのを見たときもびっくりしましたが、ご本人のモーリー
さんのところまで、たった二日で届くなんて。
これがtwitterの力であり、ネットの力、ソーシャル・メディアの力なんですね。
ジャスミン革命も、エジプトのこのたびの情勢も、やはりこういう人から人へと手渡されてゆくネットの力を無視できない
と、改めて思わされます。)

(略)


さて、今なおツィートの翻訳を続けているところですが、現場の報告からは、総じて民主化がいかに達成しにくいものか
が伝わってきます。独裁者を民衆が倒すということは容易ではありません。

そこには何重にもブレーキがかかるからです。
いくつか列挙してみます:



○暴力による支配は30年間の長きに渡ってエジプトの民衆を支配してきました。
その支配の構造で職を得ている人たちも何十万人といます。民衆に暴行や銃撃を加えている治安部隊も、失業率が極端に
高いエジプトで働く、同じエジプト人なのです。


○軍の態度は中立を保ったまま、なかなか動きません。
ムバラク大統領が新内閣を宣言し、副大統領委空軍トップをしたことも影響しています。
副大統領は心臓発作の病歴を持つ高齢者でもあります。


○国営メディアの独占 - ムバラク大統領は国営チャンネルの報道内容にほぼ100パーセント介入できる立場にあります。


ムバラク政権にはアメリカの後ろ盾があります。


イスラエルの後ろ盾もあります。


○欧米諸国の大手メディアは9.11以降、「イスラム恐怖症」にかかっており、民衆の蜂起に賛同する世論形成を鈍らせ
る傾向にあります。


○ネットを遮断された民衆が、おたがいに連絡するITツールがない


○経済がストップしたため、ガソリン不足や食糧不足が懸念されている。
日常生活に支障をきたす事態が続くと、自然発生のデモが勢いを失う可能性もある。


エルバラダイ氏か原理主義の「ムスリム同胞団」しかエジプトの政治的な将来を語れる人たちがいない
これだけのハンデを帯びた民衆蜂起ですが、それでもエジプト社会のあらゆる階層から人々は街に出て変化を求めています。
治安部隊に殺傷される危険をも顧みずに「ムバラク政権に終わりを」と声を一つにしているのです。
そのさまをリアルタイムで見聞きした人たちが今、世界中からエジプトの民衆を応援しています。
RTの件数が多ければ多いほど、「アルジャジーラ」へのリンクのRTが激しいほど、欧米メディアへのプレッシャーとなり、
そのおかげでエジプト情勢は国際欄のトップニュースに押し上げられ続けています。


@gjmorley のアカウントをフォローしている人たちのコメントや情報提供もずいぶんと役に立っています。貴重です。
これらも是非、ご覧ください。

(略)

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さて、30日の夜、アルジャジーラの英語版を副音声にモーリーさんの生中継が行われましたが、それを聞きながら
わたしのtwitterタイムラインから、いくつかの情報をリツィートしました。
それをここに並べておきます。
上のエッセイによる解説と、読み合わせてください。


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MLA99 RT @kmiura: 今アルジャジーラ英語版でいっているのは、略奪を指導しているのは現政府側NDPだ、実力行使の
口実をつくる工作である、と。確認はできないが、エジプトの市民がそう言っていることはあちらこちらから聞こえる。
#egyjp 12:55 AM Jan 30th TweetDeckから


okrchicagob RT @gjmorley: ☆☆ちょっとエジプトの流れが早すぎる☆☆ 今から緊急「i-morley」をスクランブル招集。
深夜1時頃からアルジャジーラへの解説・副音声USTを開始します:http://i-morley.com/ ☆これ、可能な限りRTしてください!
12:52 AM Jan 30th ついっぷる/twippleから


ken_all @gjmorley こんな話もあるようです  .@RamyRaoof 警察と一緒の略奪者が店を攻撃し車を破壊し略奪している
のが目撃されている #egypt #egyjp #jan25 1:30 AM Jan 30th Echofonから


nofrills アルジャジーラ、今、軍人が装甲車の上で「制服を脱いであなたがたに加わる」とスピーチしてる映像を流した。今日の昼間の。 #egyjp 1:30 AM Jan 30th TweetDeckから


nofrills 英語版ではまだ報道がありませんが少なくとも、息子を後継にするプランは諦めたようです。 #egyjp RT @shamilsh: ムバラク終了のお知らせ RT @cdnmai: #Jan25 #Egypt ムバラクの息子2人家族とともにロンドンに亡命した。
アルジャジーラが確認した。1:32 AM Jan 30th TweetDeckから


bonzevoyage !RT @gloomynews: エジプト・カイロの国立美術館を警備する市民の盾の写真 => http://ow.ly/3MvuJ #egyjp 12:09 AM Jan 30th HootSuiteから


dendopuep 技術的にはNHKなどはAJと同程度の速度でリアルをキャッチアップできる。また最悪AJをソースに放送する
ことも可能。実際ニュースではAJ素材を流用している。つまり今を報道しないことや、古い情報や事実でない情報を流す
のは意図的なサボタージュ #egyjp 1:39 AM Jan 30th Echofonから


hoko_cp AJEが市民へのインタビュー中。政府が囚人を解放したとのこと #egyjp
1:39 AM Jan 30th HootSuiteから


s_saneyoshi 政府が囚人を解放した挙句に武装させるという、信じられない事態になっているそうです。襲撃された
博物館もありますが、これは政府の自作自演で、政府による印象操作の可能性が高いです。 #egyjp
1:47 AM Jan 30th webから


shibuiku もうなにが何だかわからなくなってそう RT @s_saneyoshi: 政府が囚人を解放した挙句に武装させるという、
信じられない事態になっているそうです。襲撃された博物館もありますが、これは政府の自作自演で、政府による印象操作
の可能性が高いです。 #egyjp 1:51 AM Jan 30th TweetMe for iPhoneから


mikamiyoh #egyjp RT @gloomynews: エジプト各地の富裕層住宅地域で泥棒行為が横行、無法状態との報道。CNN特派員に
よれば治安警察の一部警官が職場放棄したらしく(騒乱工作?)、私服で乱暴行為をしていると。陸軍が治安維持のため
盗難発生地域に急行していると。1:55 AM Jan 30th HootSuiteから


Annan3 「警察は確実に殺すつもりで撃っていると医師。半分近くの人がゴム弾で撃たれている。ゴムでも頭や喉などを
至近距離で撃てば殺傷能力がある。どうか軍隊を病院に派遣して下さいと医師。」 #egyjp ( #imorley live at http://ustre.am/80L1) 2:05 AM Jan 30th Ustream.TVから


kmiura #egyjp AJE: スエズでは市民がお茶などを兵士に出していた1時間前とはうってかわり、軍と市民との緊張感が
かまりつつある。カイロもいずれ同じような感じになってしまうのか。2:03 AM Jan 30th webから


hamemen 以前、アルジャジーラの記者さんと話したとき、聞いたのは、多くがBBCやCNNからの移籍。欧米中心の価値観に
違和感を抱いた中東、アジア系の人が大半。キャリアは日本のメディアとは比べものにならない。支局もシンガポールだけ
で100人もいるのだと。 12:57 AM Jan 30th TweetDeckから


Artanejp エジプト:警察は殺傷目的で撃ってるとの医師証言多数。死者は公表よりも多い。実弾と同じ程度ゴム弾での
死者がいる。医師は軍に護衛に来て欲しいと言ってるf.アル・ジャジーラ ( #imorley live at http://ustre.am/80L1)
2:04 AM Jan 30th Ustream.TVから


gloomynews エジプト各地の警察署が荒らされ、武器が大量に奪われたとのCNN特派員報道。暴力が拡大する可能性。混沌状態が拡大か。
2011年1月30日 1:53:56 HootSuiteから


Lily_victoria カイロでは放火や略奪が起きているが、誰がやっているんか現地の人にもわからないようだ。
何しろ刑務所の囚人が外に出てしまったようなのだから。エジプトの秘密警察がえぐいのは有名で、秘密警察の仕業だと
いう話も現地で広がってるらしい。現地の人達は自警団を作ったりしていると #egyjp
2011年1月30日 2:17:21 webから


nofrills アルジャジーラ、ガザからの報告。ハマスは「エジプトの問題である」としてノーコメント。
ただ、ガザの人々に対し、今日はラファの国境に近づかないようにと指示を出し、警備を固めている。 #egyjp
2011年1月30日 2:22:18 TweetDeckから


nofrills アルジャジーラのキャプチャ。人々に向かって「皆さんの手で略奪から街を守って下さい」と呼びかける
軍の人。「私も軍服を脱いで皆さんに加わります」という発言はこの文脈でのもの。装甲車にはハートが落書きされている。 #egyjp http://twitpic.com/3ukv6f 2011年1月30日 3:35:16 Twitpicから


teagoteago マスコミが集約してないから、こうゆうの助かる RT @Yosuke_911: ここのまとめがすごい。チュニジア
ジャスミン革命」の始まりから、現在進行形のエジプト抗議運動の流れが詳細に分かる。必見 http://bit.ly/hdhVs1 #egyjp about 23 hours ago ついっぷる for iPhoneから


untitled_skz 日本のメディアとは真逆の対応だ。大政翼賛会の時代。 RT @takemarutake: アルジャジーラで電話出演
のエジプト与党の人が「何百万人ものエジプト人が大統領を支持している」と語り、AJの司会者が「where are they?
(その支持者達はどこにいるの?)」と切り返し… about 18 hours ago Echofonから


kenichiromogi NHKニュース。中東の一大事たるエジプトの扱いがあまりにも小さい。報道局の編集姿勢に疑問符。
日本人の意識を鎖国的にする装置になってしまっている。そして、意識高い人はネットに流れる。
about 18 hours ago Keitai Webから


teagoteago 中国も胎動してるな… RT @Artanejp: タグ #egyjp RT @furumai_yoshiko 中国人は完全に重ねてますね。
ムバラクの名前がム小平、ム錦涛、ム鵬とか翻訳されてますから。
about 22 hours ago ついっぷる for iPhoneから


sasakitoshinao おはようございます。エジプトでは民主化勢力のリーダーで元IAEA長官のエルバラデル氏を代表とした
反政府委員会が結成されたようです。いよいよ緊迫中。
about 18 hours ago Seesmic Webから


shamilsh ムバラクもうちょっとで終了のお知らせ RT @mitsuya_niwa: @amneris84 @shamilsh ムバラク大統領、
カイロの暴動でシャルム・エル・シェイクに逃れる(ハーレツ紙) #egyjp
about 18 hours ago TweetDeckから


Fujix_jp エジプト、ノーラン記者: 兵隊4名、カメラを取り上げ、私たちは逮捕状態、なう。#egyjp QT @nolanjazeera 4 soldiers entered room took our camera. Wr ae under … #Egypt #jan25
about 4 hours ago webから


grail_corp 遂にアルジャジーラから逮捕者。そして通信は妨害。。エジプト発の情報発信がなくなると粛正が起こる危険。まずいね。 #egyjp about 4 hours ago Seesmic Desktopから


nofrills http://bit.ly/evtB7H 翻訳 「ムバラクってアホだなあ。アルジャジーラを弾圧するたびに、ボランティアで
仕事しますよって人が現れるのに」 via @alaa #jan25 #egypt #egyjp
about 4 hours ago TweetDeckから


gloomynews 逮捕されていた6人のアルジャジーラ記者は釈放されたが機材は没収されたので報道できないと。 #egyjp
about 3 hours ago HootSuiteから


Artanejp2 翻訳 @NicRobertsonCNN 明日・火曜日の百万人行進のよびかけにこたえ、数千名の人々が既にアレキサン
ドリアの街角に出て居る #egyjp #jan25 #mubarak about 3 hours ago webから

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やはり、ツィートの記事は生生しいですね。
そして、以下は、今日(すでに二月一日に日付変更)のモーリーさんの翻訳ツィートです。
抄出しています。

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エジプト(動画):警察に射殺された殉教者の葬式 -- Funeral of a martyr shot by police snipers http://t.co/OcX6Ras via @youtube 約2時間前 Tweet Buttonから


Tw:今日、エジプト中の列車が止まっている。政府のしわざ。みんながカイロに行って抗議デモに参加しないようにして
いるのだ。約2時間前 Seesmic Webから


Economist記事: ムバラク政権の秘密警察組織と思われる人員が大量の文書をシュレッダーにかけて燃やし、カセット
テープなどをハンマーで細かく砕いた後、地面の穴に捨て、上からコンクリートを流し込む現場に遭遇。http://econ.st/f7EMFY 約2時間前 Seesmic Webから


Tw:子供と老人を除いたら、Mahallaの町のほとんどの人は抗議デモに参加している。
約2時間前 Seesmic Webから


Tw:警察官が何人か街に出ている。私たちに話しかけてきて「みんなぼくらを罵っている」と文句を言っていた。
約2時間前 Seesmic Webから


Tw:アルジャジーラがエジプト政府に心底怒っているのがわかって、おかしい。
約2時間前 Seesmic Webから


Wash Post:アルジャジーラのレポーター6人、エジプト軍に拘束された体験ををレポート。3時間後に釈放、カメラや
携帯電話、パソコン類は没収 http://wapo.st/f9T1fP 約2時間前 Seesmic Webから


Tw:アルジャジーラのレポーターが解放された。エジプト国内ではまだ映らない。米政府はムバラクにネットの接続を
復旧するように圧力をかけている。約2時間前 Seesmic Webから


Tw:タフリール広場に向かう橋から。たくさんの人が家路についている。「明日だ。明日みんなここにまた集まろう」と
口々に。約2時間前 Seesmic Webから


CBS News:ジミー・カーター元大統領「ムバラク大統領はおそらく去らねばならなくなるだろう」 http://bit.ly/fWyXnV
約2時間前 Seesmic Webから


Tw:この5日間の抗議行動で、イスラム主義の発露はまったくなかった。家で座ってテロの危険を言い張っている連中は、
そろそろ諦めろ。約2時間前 Seesmic Webから


Tw:エジプト国営テレビがやっとタフリール広場を映し出した。過去1週間はずっと避けていたのに、興味深いことだ。
約2時間前 Seesmic Webから


ハーレツ紙:イスラエル政府、US, Canada, China, RussiaおよびEU諸国の政府に「エジプトが安定していることの大切さ」
を訴えるよう各国大使館に支持 http://bit.ly/fHN5JT
about 1 hour ago Seesmic Webから


Tw:女性が私に言った「もう7日間こうやってデモをやっているけど、何も変わっていない。明日はみんなでムバラクの家に
押しかけようと思う」
about 1 hour ago Seesmic Webから


ロイター:EUはベン・アリ前チュニジア大統領と夫人の資産を凍結することで合意  http://reut.rs/i3S2ad
about 1 hour ago Seesmic Webから


novuman 今、この時代を乗り越えなければ、アラブ諸国の明日は無い。 #jan25
about 1 hour ago Facebookから


エジプト市民が蜂起の合間に道路をみんなで清掃 「ここは私たちの国だから」-- Egypt: A New Spirit of National Pride http://t.co/CWtdiUt via @youtube (このビデオ見てください。なんか、みんなすごく顔が明るい)


Twから画像:今タフリール広場はこんな感じ。すごい! http://bit.ly/hm6f6X
about 1 hour ago Seesmic Webから


Twから:これは革命的な瞬間だと思うけど、まだ革命には至っていない。明日の「百万人デモ」が分かれ目になるかも知れない。about 1 hour ago Seesmic Webから


Tw:今日は一日をタフリール広場で過ごした。前よりもさらに人が増えている。雪だるまだ。
みんな「ムバラクは去らなくてはならない」と言っている。about 1 hour ago Seesmic Webから


Tw:近所の警備をしている男性達が同じ建物に住むみんなの食料や雑貨の買い出しに毎日行ってくれる。
about 1 hour ago Seesmic Webから


Tw:民衆はネットが止められてしまったので、ビラや口づての伝言でメッセージを広めている。一世代前の方法論だわ。
about 1 hour ago Seesmic Webから


Tw:今日ナイル川に架かる橋の上で民衆がこうコールをしていた「恐れるな!」 about 1 hour ago Seesmic Webから


ナオミ・クラインのTw:エジプトがやっと民主化したタイミングで借金漬けになるように経済攻撃をしかけてくる人たちが
いるから、気をつけて。about 1 hour ago Seesmic Webから


Raw Storyブログ:カーター元大統領はエジプトの民衆蜂起を「血を揺るがすような出来事」と評価「ムバラク大統領は
退かなくてはならないだろう」とも  http://bit.ly/gsg84v 43 minutes ago Seesmic Webから


Tw:アルジャジーラから。カイロの北東120キロの地点にあるMansouraの町(人口42万人)で12万人の群衆が抗議行動
42 minutes ago Seesmic Webから


☆エジプトをきっかけに、日本の政治のプロセスについても考えてみたい方には、最近収録したこちらのポッドキャスト
番組がおすすめです。「i-morley」の永田町スペシャル〜民主党・牧野議員にインタビュー http://bit.ly/ieFaBT
☆ボタンを押すと音声番組が聴けます。3 minutes ago Seesmic Webから
(そう、これ聞いてみてください。面白かった)


Twから画像:カイロ、タフリール広場の群衆写真 別のアングルから http://bit.ly/ek4UqI
2 minutes ago Seesmic Webから


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タフリール広場には、すでに相当の人々が集まってきているようです。
もう一押し、というところのようですが、明日の100万人行進は、成功するでしょうか。


さて、かって中東で大使を経験したこともある孫崎享氏の情勢分析ツィートを、やわらかくほぐしながら
最後にご紹介しておきたいと思います。もとのツィートを確認したい方は、http://twitter.com/magosaki_ukeru
誤読もあるかも知れません。あしからず。
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一月二十九日


エジプト情勢:市民グループと政府側との対立が激化している。この中で、米国の位置取りはどこか。
(日本は追随しなければならないので理解する必要有り)。
米国は、中東の民主化を標榜してきたので、ひょっとすると裏でCIA動いているかと思うが、基本は体制と、抑圧側との対立
である。
エジプトのムバラクを支援しているのは、基本はイスラエル支持の政権である。民衆の方向とは乖離。
極端な表現をすれば、米国は中東で「安定を民主主義の犠牲の上に選択」してきた。イラン革命の際の処理がまずく、革命後、親米的イランを長年反米に追い込んだ。
アラブ社会に吹く民主化を支持するか、ムバラク、ヨルダンなど政権擁護策出すか、米国にとって重大な岐路である。


一月三十日

エジプト情勢:イスラエルは現状強い警戒心を持って見ている。二九日、イエルサレム・ポストは軍将校は「軍は一発も
発砲しない。解決策はムバラクが去ること」と言っていると、警戒している。
米国の態度は、二九日付APの「国のムバラクに対する警告はタフ。同時にそんなにタフでない。抗議グループについて
も、 ムバラクのいずれについてもマイナス」というのが現状。


但し、イスラエルは「これまで親密な関係にあったトルコがイスラエルを離れ、いまイスラム圏でイスラエルを理解
しているのはムバラクのみ」というのが一般的解釈である。だとすればオバマは心情的に民主化グループ支援したいも、
米国としては支持限界だろう。

(米国揺さぶりの常套手段:30日付読売「内政の低迷、同盟に影響:首相の訪米延期検討」:日米関係の歴史を見ると、
日本の総理、外相が気にくわなくなると訪米を拒否する。日本は、これでは大事な日米関係壊れると騒ぎ自ら交代させる。
菅・仙石の役割は小沢切り。幾らすり寄っても米が旧左活動家信ずる訳がない)


エジプト情勢;米国国内で、米軍部及び米国内のイスラエル勢力は、ムバラク切りを検討している。その際は、軍中心の
暫定政権を模索するだろう。副大統領就任のスレイマン国家情報庁長官を軸に工作するだろう。米国軍部とエジプト軍部
が近い、このラインを検討か。しかしこうした小手先と見える流れで、ムバラク退陣を求める勢力が納得するか。



一月三十一日


エジプトの意義:エジプトがどう決着するかは、エジプトだけの問題でなく、中東全体ひいては世界の安全保障全体に
影響する。中東の基本は、パレスチナ問題に対しイスラエルが強硬に対応してきた。これを米国が全面的に支持する構図
である。
その際、反イスラエル的イラン、シリアに国際的圧力がかかり、他のアラブはムバラクを親イスラエルに取り込み、
エジプトを軸にアラブ圏の支持獲得という構図だった。


イスラエルムバラクを失うか否かの瀬戸際である。この中で日々、米国と密接な関係にある、副大統領就任の
レイマンを暫定として乗り切る工作を強化するだろう。
ムバラクの過去の役割は、シナイ半島経由パレスチナ支援ルートを止めること。パレスチナ穏健派を支援し、
パレスチナ支援のイランに対する反イラン勢力を、サウジアラビア湾岸諸国と構築することだった。


イラク戦争への反米感情が沈静化、エジプト国民感情に反イスラエルを代弁する勢力が出れば、大変化が起きる。
今後の見所は、ポスト・ムバラクで、親米を据えれるか、反米国民代表か。
エルバラダイがその一候補である。



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