どうすれば政権交代できる?

三春さんという選挙結果や世論調査について研究なさっている方、とても面白い提言をしてくれています。

政権交代に不可欠なこと」という今回のテーマ、ぜひすべての野党が読んでいただきたいですね。

要旨をご紹介します。

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https://note.mu/miraisyakai/n/n8add57ae64c5

政権交代に不可欠なこと

投票率と支持率から考える

 小選挙区比例代表並立制が導入されてから、日本では政権交代は2回起きています。一度目は第45回衆院選(2009年)で民主党政権が誕生したときで、二度目は第46回衆院選(2012年)で自公が政権を奪還したときです。ですから、自公が政権を喪失した衆院選はただ1回であるわけです

 この2009年の政権交代の時には69.28%という、小選挙区比例代表並立制の下で最も高い投票率が記録されました。これは言い換えれば、組織的な基盤の固い自民・公明がどの選挙でも一定の票を得ているのに対して、野党各党は浮動票の影響が大きく、投票率が上がらなければ政権交代しうるだけの票がとれないということでもあります。

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で、あの民主党政権になったときの選挙のグラフを見てください。それと、直近の衆院選挙のグラフとを比べてみてください。民主党政権になったときのようなグラフにならなければ、政権奪取はできないわけです。

 

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45衆政党支持率

図2.政党支持率の年齢分布(2009年):民主党政権交代をした衆院選投票率は現行制度のもとで最高となった。民主党の支持層が全世代に及んでいるのが特徴的。

 

48衆政党支持率

図3.政党支持率の年齢分布(2017年):直近の衆院選自民党の支持率も、野党の支持率も高齢者層で高く、10代から50代にかけて巨大な無党派層が形成されている。図1の12年後にあたり、60代にあったかつての民主党のピークが、図3では70代にみられる。
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だから、野党がまとまったって、つまりブルーのところを全部合わせても、勝てないってこと。自公には、投票率がどうあろうと、かっちりとれる組織票がある。
野党協力という以上に、若い世代が共感をもてる言葉と政策を野党が出せるかどうか、それにかかっていると、三春さんは言うのです。
う~ん。すごい説得力。
そこに切り込んでいるれいわ新選組、しかし、まだまだまだまだ・・・と
三春さんは叱咤激励します。
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しかし、れいわ新選組の勢いはまだまだ全然で、躍進したとは言いがたいように思います。それは、この日本にいるロスジェネ世代や膨大な無党派層に比べ、れいわが獲得した票が228万票とぜんぜん少なく、投票率を上げるにも至っていないからです。だかられいわの真価が問われるのはこれからです。

 先の参院選山本太郎氏は、いわばネガティブなもの(=これまでの政治)に対決する姿勢で、「消えてしまいたい、死 にたい、そう思ってしまう世の中のほうが間違ってんですよ」と訴えかけました。そして彼に期待して若干の票が動きました。しかし動きうる票はそんな程度ではないはずです。だから彼は今度はもっとポジティブな表現で、世の中はこうあるべきなんだ、具体的にこういうふうにお金を使って、こういう政策をやっていかなければならないんだと訴えていく必要があるのでしょう。それがどれだけの人の心を動かし、どれだけの力を持ちえるか。れいわは華々しく登場したけれど、まだ登場しただけで、獲得すべき層を獲得しきってはいません。それを獲得できるかは今後の問題です。だから、れいわの躍進が始まったかどうかというのは、まだこれからの話というわけです。

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ぜひ、三春さんのブログを訪問して、ごらんいただきたいと思います。