【ビデオ配信】民主党代表候補公開討論会 と、関連ネット記事

これは、記者クラブ主宰の公開討論会です。
昨日、一部だけ見たのですが、なんか、面接試験を受ける小沢と管と
いう風情。


しかし、これが民主党らしいのでもあるでしょう。自民党は密室でした
からね。


はっきり言って、やや退屈。それでも、まあ、よく聞けば、
後半以降わかることは、小沢は、職人タイプだということ。管は、
これは言うまでもなくパフォーマンス派。


鳩山は、美辞麗句的理想派でしたが。。。


二部の方は、記者の質問に移るそうでしたが、まだ見てません。
しかし、こちらは小沢に質問が「政治とカネ」で集中したそうで、
以前紹介した欧米の政治を知っているブログ氏の批判があります。

また、ネットには、これらの公開討論会をつまみ食いし、編集し、
報道しているものを散見します。この週末忙しくて、ゆっくり
ここにアップするひまもありません・・・。



2010/09/02
【ビデオ配信】民主党代表候補公開討論会


 2日13:00頃より行われた民主党代表候補公開討論会の模様を、
以下のURLで配信いたします。

<ビデオ>
 第一部
 http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20100902touron_01.asx

 第二部
 http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20100902touron_02.asx




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http://esquire.air-nifty.com/blog/2010/09/post-6318.html
09/03/2010
討論とはいえない日本記者クラブ公開討論会




今日の話題は題名通り、昨日行われた民主党代表選挙に関する日本記者
クラブが主催した「公開"討論"会」についてである。


題名からも明らかなように、この会の中継映像をインターネット等で見た
ところ、”討論”とは全く呼べないレベルの低いものであった。


なぜならば、候補者二人の資質という面もあるが、この討論において行わ
れた大手マスメディアの記者やジャーナリストによる運営方法、質問方法
が非常に幼稚であり、およそ、「公開記者会見」であり、討論という要素
がゼロだからである。


具体的に指摘すると、この会は第一部と第二部で構成され、全体で2時間
しかない討論会において、特に、後半の1時間を3,4名の代表記者が質
問をし、候補者が答えるという方式のやりとりが続くのであるが、記者の
質問は明らかに小沢氏に集中し、現職の総理大臣の菅氏はそこにいないの
ではないかと思うほど、軽く扱われてしまっている。


それ以上に気になったのが、記者の前置き、意見表明が長く、候補者同士
に議論させるような場面がほとんどない点である。


代表記者として、真ん中にいた髪の毛の薄い記者(どこの会社の誰なのか
覚えていないが)はとりわけ酷かった。自分の価値観を押し付けるよう
な質問が目立ち、いわゆるディベートやディスカッションのように交通
整理をすべき立場の記者が、候補者を批判するような意見を述べ続けて
いるのである。


私は、「討論」というのであるから、アメリカの大統領選挙のテレビ討
論会のように、司会者(モデレーター)がきちんとした討論指揮をして、
候補者がお互いの政策の良さをアピールしたり、相手の弱さを批判し合う
交通整理を厳格に行うことで、建設的な議論が始まるのかと、ほのかな期
待をしていたが、これは見事に、マスメディアならぬ低俗な"バカ"メディ
アの代表記者たちのダラダラとした討論指揮と稚拙な質問合戦に打ち砕か
れてしまった。


こんな記者会見と変わらない、非建設的な時間の浪費を日本の記者は、
「討論」であると考えているのであるから、日本にトニー・ブレア元イギ
リス首相のように、説得的なリーダっシップを発揮できるような政治家は
育つはずがない。


討論というのであれば、きちんと事前に争点を絞り、主尋問、反対尋問、
再主尋問という形で、しっかり交通整理されなければならない。


にもかかわらず、前半の討論特化の第一部においても、この会は、争点の
設定から始まり、質問、回答をすべて各10分の中で行わせ、司会者がいて
もいなくても変わらないような運営方法をとっているため、モデレーター
たる司会者の交通整理が全くなく、両候補者も抽象論に終始し、全く具体
的な議論がなされていない。


相手がダラダラと回答すれば、それを制したり、問われていることをはぐ
らかしていれば、それを公正に追及するのが、司会者たるモデレーターの
役割である。


しかしながら、これは私が見たところ、全く行われていなかったように思う。


こんな甘い討論会であれば、政治家も大した準備なく臨めてしまう。これで
は、全く政策の具体論に入る余地はない。


また、もっとひどいのは、第二部で記者の関与が多くなった場面で、代表
記者が「説明責任」というバカの一つ覚えのような言葉を繰り返し使っ
て、具体的政策論争の時間を削って、「政治とカネ」の問題に終始してい
ることである。


政策論争をやるべきと常日頃主張しているメディアがそれを妨げているの
であるから、なんとも滑稽である。


正直、「政治とカネ」を問題にするのであれば、官房機密費の問題である
とかを追求する方がよっぽど建設的である。これは、国民の税金その物の
使われ方であって、国民の知る権利に奉仕する情報であろう。


にもかかわらず、日本記者クラブのトンチンカンな代表記者たちは、自分
たちの機密費関係の利権が奪われるのが嫌なのかと邪推したくなるほど、
一切この問題には触れず、自分たちがあたかも小沢氏を追求する検察官に
でもなったかのように、政治とカネの問題に時間を浪費しているのである。


何を持って「説明責任を果たした」というゴールラインが見えない問題
を取り上げ続けるのが、成熟した民主主義国家におけるマスメディアの
適正な姿といえるのか、私は甚だ疑問に感じた。


さらに、質問者が、非常に公正さを欠いていると思ったのは、小沢氏が
首相になることを前提とした質問が多かったり、菅現総理大臣に与える
質問量が少なく、菅氏がアピールする時間(いわば、発言時間)が相対
的に、小沢氏より少なくなってしまっている点である。


この扱いには、菅総理が不憫に感じた。


いずれにしても、候補者の資質の問題よりも、この会の運営方法を設定
した日本記者クラブに加盟している記者たちが、「討論とは何たるか」
を知らないという根本的な問題に起因して、非常にレベルの低い記者
会見になっていた。


こんなレベルの低い質問会を「公開討論会」と称して、「次の我が国
のリーダーにふさわしいのはどちらだ?」と言われても、党員・サポー
ターも選びようが無いだろうし、マスメディアを妄信しない良識ある国
民は悶々とした気持ちになるのではなかろうか。


フジテレビに至っては、こんなレベルの低い質問会を「激論」と評す
るのであるから、本当に驚いてしまう。


この質問会を見て、私は、日本の政治が未熟である原因は、無能な政治
家やそれを選んでいる国民の責任だけではないと感じた。


最大の元凶は、多くの視聴者を思考停止に陥らせている今回の代表記
者らのような「討論とは何たるか」、「議論とは何たるか」を全く理
解していない、自己満足ジャーナリズムを実践しているマスメディア
にあると私は思う。


権力を単に批判すれば良いという戦後の幼稚なジャーナリズムからい
つになったら日本は脱却できるのであろう。

なお、以下のように、小沢氏の訴追同意の意向を取り上げているメデ
ィアがあるが、これに騙されてはいけない。


小沢氏「(訴追の首相同意)私は逃げません」 

産経新聞 9月2日(木)16時34分配信 

小沢氏、出馬表明 首相になれば強制起訴困難 憲法上では 民主代表選



産経新聞 8月27日(金)7時57分配信 

そもそも、総理大臣が同意しようが、しなかろうが、小沢氏の刑事責任
に対する訴追の権利は妨げられない。



これに関しては、以前の記事「小沢氏の出馬表明を冷静に受け止められ
ないメディアと踊らされる国民 」で、詳解したように、憲法75条但書が
ある限り、この問題を大きく取り上げる意味は無いし、訴追に同意する
から小沢氏が総理大臣に適当な人物という話にもならない。



このように、記者の飯のタネになるような表面的な問題しか捉えられず、
中身の無い情報を毎日繰り返し流しているマスメディアは百害あって
一利ない。

読者の皆さんには、今回の"質問会"も、フリージャーナリストの方が
ノーカットで流している(リンク先はビデオニュースドットコムの映像
)ので、生の情報に触れ、本当に討論会というにふさわしい運営方法や
質問方法であったか、自分の目で確かめてもらいたい。



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わたしは、一部の一時間だけで、もうたくさん、という気になってしまって
見ていませんが、いかがでしょうか。このブログ氏のマスメディア批判はあ
たっているでしょうか。


日本には、ディベート文化はなかなか根付かないのはご存知のとおりです。
根回し文化のよさもあるでしょうが、民主党はあえてディベート文化を
選択して、このような代表選挙をおこなっています。


しかし、討論を仕切るメディアの方が、第一部を見るかぎり、こんな退屈
ではね〜。