2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「女の空間」で。

六月二十日、金曜日の夜、以前から依頼されていた「女の空間」という小さな集まりにうかがいました。わたしの住むところから歩いても行ける距離に、このようなスペースがあって、活動されていたのです。いわば、会員資格は女性のメンバーズグラブ、あるいは…

班忠義著『ガイサンシーとその姉妹たち』梨の木舎、2006.9

この二月半ば、「ガイサンシーとその姉妹たち」という映画の上映会があった。班忠義監督に元日本兵と熊谷博子監督をまじえたシンポジウムもあるというので、雨の中を出かけた。本書は、その会場の前に積み上げて販売されていた。 映画を見たのでもうじゅうぶ…

文字を目で聴く

短歌を少しやると、文語脈での新仮名遣いはどうも具合が悪いということにすぐ気づく。 「出(い)づ」は新仮名遣いだと「出ず」となるが、「出(で)ず」と紛らわしいのでこれのみは「出づ」とする――なんていう新仮名短歌のルールを教えられるが、そんないい加減…

鈴木邦男著『愛国者の座標軸』作品社2007.12

「一水会」という右翼団体があって、鈴木邦男という人がいることはおぼろげながら知っていた。教育基本法改正案をめぐって「愛国心」論議かまびすしい一昨年のある日、そのインタビュー記事を見た。「宝にも凶器にも愛国心は化ける」「自民党が卑劣だと思う…

片目

三歳を過ぎて 片目の野良猫の 世の苦浸(し)みたる風情(ふぜい)に歩く 三歳を過ぎて片目の野良猫の世の苦浸みたる風情に歩く 歌集『巌のちから』 この子に会いに行かなくなってから、もう二年か三年経ちます。植木にじゃれついたり、くるくる走りまわった…