2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

時間の上を渡って−−新しい生の類型としての女のうた

「女と云ふものはつまらないものですね どうせ売物だから買ふ方に不足があれば知らず売る方には不足を云ふものでない」と、数えで二十四歳の柳原除エ子は従姉妹房子にあてた年賀状にこんな吐息のような手紙を書いた。 押しつけられた結婚から一児を置いて離婚…