鳩山首相沖縄訪問への米メディア反応・・・ブログすみっち通信より

ロサンジェルス在住の方のようです。
米メディアは、おおかたは事実を淡々と述べているといいますが、中に一つ破壊力ある
記事があるとのこと。
ア、ソーデスカ外交を打ち破ろうとしている谷岡郁子議員、がんばれ!!!





すみっち通信
http://sumichi7878.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-0fe9.html

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(前略)
 


民主主義国家のアメリカで暮らしている人ならば、民衆がノーと抗議しているのに民主主義
の国アメリカがそれを踏みにじるなんてありえない、日本は同盟国で占領国ではないのだから、
と思うだろう。



これだけでも、米国内で米政府への批判が高まるのではないかと推測するに十分だが、そうし
た動きが確実に起こるだろうという破壊力を持っていた記事 が米外交専門誌「フォーリン・
ポリシー」(電子版)が4日に掲載した民主党谷岡郁子(くにこ)参議院議員オバマ政権
批判の記事だ。



ワシントンを訪れていた谷岡議員は4日、同市内のイーストウエストセンターで開かれた講演で、
まず、オバマ大統領が鳩山首相に5月期限の厳守を迫っ たと報道された先の核安保サミットでの
非公式会談について、「(普天間問題が米政府にとって)深刻な問題ならばきちんと協議していた
はず。深刻な問題でないならば、(協議は必要ないと)そう表明すべきだった」と指摘した。



鳩山首相への対応は、同盟国の首相へのものとは思えないと訴え、現行計画の厳守を主張し、
代替地の模索を日本政府に丸投げした米政府のやりかたは 「君たちの問題だから自分たちで解決
しろ、という態度にも等しい」とオバマ政権の対日外交政策を厳しく批判。そして、「妥協を許さ
ないという米政府の強硬 姿勢が日本を中国へシフトさせる可能性もあると懸念している」と述べ、
オバマ政権の対応が日米同盟へ影響を与えていると主張したのである。



日本の国益を主張するため、ワシントンに乗り込み、米政府の対日外交政策を真正面から批判する。
まさに正当な主張だ。



と、ここで、読んだ人のなかには、谷岡議員って誰?日本でもそんなに知名度が高くない議員の講演を、
ワシントンにダイレクトな影響力を持つ米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」がなぜ取材したのか?と
いう疑問に思う人もいるだろう。



理由はこうだ。

鳩山首相は昨年10月、アメリカの対日外交政策を調査する目的で、議員経験の浅い谷岡氏をワシントンへ
派遣した。谷岡議員は、米国防総省国務省の 関係者らと会い、普天間の県外移設を検討したいという方針
を説明したのだが、そのなかで、ケビン・メア国務省日本部長とぶつかったのである。



ケビン・メアといえば元在沖アメリカ総領事沖縄の実情をよく知っている人物のはずだ。しかしメアは、「県
外施設を一緒に検討したい」という谷岡議員に向かって、「すでに決まっている話だ。議論の余地はない」と
断言した。しかし、谷岡議員は「あなたは沖縄にいたことがある。基地負担の実情をよく知って るはずだ。
沖縄県民の気持ちを考えないのか?」と食い下がったのだ。



谷岡議員が帰った後、メアは激怒したそうだ。日本の政治家がアメリカの役人に向かってモノ申すとは何事だ、
これまでの日本の政治家や官僚たちはみな、我々のいうことを黙って聞いてうなずいて帰っていったではない
か、と。



国務省の人間が日本政府の外交を語る言葉で、「アー、ソーデスカ外交」という言葉がある。何を言っても
「アー、ソーデスカ、アー、ソーデスカ」とうなずくだけの態度を揶揄した言葉だ。



日本人の政治家や官僚たちに対し、彼らが持っているこれまでの固定観念を破る、谷岡議員の態度を不快に思
った米政府の人間は他にもいたそうで、「私たちに向かってモノいうとは何事だ」という彼らの激怒ぶりは米
メディア の知るところとなった。といった経由で、「あの谷岡議員がこの微妙な時期に再びやってくる」とい
うことで、目先の聞く米外交専門誌「フォーリン・ポリ シー」は取材にやってきたのである。



同誌は記事のなかで、谷岡議員のことを「民主党内で対米外交政策を担当する議員で鳩山首相に近い存在」と
紹介し、谷岡議員の講演は日本政府内のオバマ政権に対する批判の高まりを反映したものと報じている。



ちなみに、現行計画については、米国防総省国務省が水面下での調整を図っているところで、日本政府から
代案が提示されるのを待っている段階だ、と同誌は説明している。



普天間問題をめぐり今後、米国内で国防総省国務省、穏健派と強硬派の2つの覇権を代表する議論が展開さ
れていくことだろう。同誌の記事が、普天間に関する米メディア論争の幕を上げたことになる。



恐れることはない。オバマ政権が誕生した際、変革に伴う試練をアメリカがくぐり抜けてきたように、日本も
また、同じイバラの道を歩き出している。それだけのことだ。


外交とは相手に主張することだ。




前進したいのならば、堂々と恐れずに日本の国益を主張すればいい。
そして主張する相手は米政府だということを決して忘れてはいけない。