アーミテージと日本政治・・・by 孫崎享twitter

孫崎さんのツィートは、翻訳が必要なくらい情報がギューギュー詰めなので、
高野豆腐(岩上さんいわく)を水に浸さなくてはなりません。


以下、水にもどしつつ引用してみます。
原文はリンク元で確認してください。


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http://twitter.com/magosaki_ukeru

アーミテージと日本政治



ジャパン・ハンドラーとして今最も動いているのは、オバマ政権内でキャンベル国務次官補、
外ではアーミテージ元国務副長官である。
日本の米関係者は、かれらの配下的存在。


文藝春秋2月号にアーミテージの対談が掲載され、次のように言っている。


「小沢氏に関しては今は”反米”と思わざるをえませんね。何らかの理由があって考えが固く
なったのかもしれません。彼はいうなればペテン師(crook)ですね。彼は日本の将来を”中国
の善意”にあげようとしている。」


傲慢さむき出し。
この意をうけて、小沢排除に動く日本。


菅総理尖閣関連発言に関しては、次のように言う。
「彼は自分が何を言っているか理解していないでしょうね」。


菅氏と仙石氏は、小沢切りが任務である。この役目を果たせば、ご苦労さん、ということ。
それだけに菅氏は、任務遂行に必死。


でも菅さん、米国は見限ってますよ。


文藝春秋は、同時期に「菅・仙谷には国を任せられない」の標題で 西岡武夫参院議長の論評を
掲載する。
一見、議長の総理批判は異例のことだ。しかし、これも米国の風を読めばOK.よくわかる。


辺野古移転力説しセーフと思う(ここ、よく読み取れない)
「安陪さんは日本の望む物は自立しても得られないことを判っている。そして安保枠内で強くなる
こと。恐らく前原氏も同じでしょう」


要するに、日本の自立を目指さない政治家かどうかが、アーミテージの基準。


前原氏見事合格。
おめでとうございます。


こんな台詞吐くのが今の日本を牛耳っているのだ。
こういうものに、日本の政・財・官・報道は、諾々として追随している。


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小沢一郎は、アーミテージのいうとおりにならないから「反米」の烙印を押され、菅・仙谷に
小沢切りを実行させる。


そういえば、この正月の菅総理の「政治生命をかけて消費税の問題を・・」云々、おどろいた。
どっち向いて、政治生命かけてるの、消費税をかかげて参院選であんにボロ負けしたのに。
異様ですよね。



以下も、孫崎さんのツィート。この問題は、もう何度も孫崎さんは指摘している。
ネットのいくつもの情報源が、極東での戦争勃発をたいへん懸念している。
そんなバカな、などと、平和ぼけしたわたしたちは思うが、事が起きると進行は早い。


戦争は、起きる、ものではなく、起こしたいものが起こす、ものだということを、ぜひとも頭に
叩きこんでおかなければなりません。


下記のツィートは、アメリカのしたたかな騙しぶりを読み解いています。
それにしても、そこまで言って委員会なんぞという関西系テレビのyou tubeで、自衛隊元幹部が
中国とヤルなら今だ、みたいな話をしていましたが、孫崎さんの話だととんでもないではありま
せんか。



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http://twitter.com/magosaki_ukeru
米国は尖閣で本当に軍事行動するか



文藝春秋2月号では、アーミテージ元国務副長官が極めて重大発言をしている。
『日本が自ら守らなければ(日本の施政下でなくなり)我々も尖閣を守ることは出来なくなるのですよ」。
この「我々も尖閣を守ることは出来なくなる」に注目。


これは、米国が軍事的に出ないことを示唆している。
米国はこれまで「尖閣は安保条約の対象」と言ってきた。
今回の前原外相の訪米でも、クリントンはこの発言をした。


日本の多くの人びとは、「尖閣は安保条約の対象である」であれば「米軍が軍事的に軍事的介入する」と
思い込んでいるが、この二つは同じではない。


安保条約第5条には「日本の管轄地に攻撃あった時、米国自国憲法に従い対応」と規定する。
この「日本の管轄地」がみそ。
2005年に定めた「日米同盟、未来のための変革と再編」の役割・任務。その能力の項目で「島嶼部へ
の侵略対応は日本」とされている。


ここがアーミテージの言う「日本が自ら守らなければ」の部分なのだ。
初期段階では米国は出て来ない。
そして日本が守り切れればよい。


守りきれなければ、アーミテージの言う(日本の施政下でなくなり)という事態になり、「我々も尖閣
守ることは出来なくなるのですよ」ということになる。
よく考えてみれば、米軍が出ることはまったく想定されていないのだ。


これがアーミテージ菅総理を嘲笑する理由である。
菅総理だけでなく、日本人全体を嘲笑しているといえる。
尖閣は安保対象」というだけで米軍が来ると思っている日本。


2010年10月3日付産経ニュースによれば、尖閣防衛のための日米統合演習計画が発表された。
第1段階「日米両軍で制空権、制海権を瞬時に確保」
第2段階「空挺部隊尖閣諸島に降下し、投降しない中国軍を殲滅」
これらは、全く机上の空論だ。


日米両軍で制空権、制海権を瞬時に確保はない。
中国側の「80の中・短弾道弾、350のクルーズ・ミサイルで在日米軍基地を破壊できる」からだ。
嘉手納、横田、三沢基地を瞬時に破壊することができる。
飛行場を失う空軍が、どうして瞬時に制空権確保できるのか。
日本の潜水艦は12隻、中国側は50−60隻。
どうして瞬時に制海権を確保できるのか。


尖閣守る行動は、必然的に多大の被害が米国側に行く。
米国としては、守る価値がないと判断している。
だから、島防衛は、日本の責任ということになっているのだ。
そして、守り切れなければ米国は出てこない。
アーミテージ、よく言ったものだ。

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