ぼんやりとtwitterを見ていたら、炉心溶融のシミュレーション画像が流れてきました。


 配管破断による冷却材流出と注水失敗を想定したCGでは、事故発生後約30分で高温の炉心中央部が溶け、1時間後には燃料支持台を突き抜けて圧力容器下部に落下する。圧力容器は厚さ12〜15cmの鋼鉄製だが、容器下部に落下した高温の溶融燃料は約3時間後には容器を貫通し、容器支持体(ペデスタル)のコンクリート製中間床面に落下。やがて中間床面をも突き破り、さらに下部のコンクリート床面に落ちていく。コンクリートを溶かす過程で発生したガスが容器に充満し、圧力による容器破損を防ぐために、放射能を含むガスを外気へ放出せざるを得なくなる・・・。シミュレーション画像は炉心溶融のすさまじさを“予言”していた
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110622/106729/?P=2



原発ごとに設置されている緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)の原子力防災専門官向け
画像資料として作成された(原子力安全基盤機構作成)。」
ですって。


これはわかりやすい。専門家は、みんなこれ、知ってたんですね。
事故発生から24時間で放射能が外部に噴出する。
水素爆発して建屋が崩壊、といった画像までは描いていませんが、煙突からもくもくと煙が出ている。


これを見て、六月半ばでしたか、濃霧のようになった第四号機あたりの事情を理解できました。
要するに四号機だかどこだか、水位がさがって炉心溶融して水素だか何だかが充満し、それが煙突から
猛烈に流れ出ていた、ということなのでしょう。
この動画を紹介したECO JAPAN レポートは、以下のように言っています。 


「 今回の事故はCG通りではない。東京電力原子力安全・保安院はそれぞれ、温度や圧力、放射線量などのデータ解析から初期の事故経過を推定している。

 福島第1原発は非常用交流発電機が失われた後も、バッテリーなどで駆動する冷却システムが部分的に動作したため、完全に冷却不能になったCGの想定よりは事故の進行に時間を要した。それらの条件が1〜3号機で異なり、それぞれの圧力容器破損や水素爆発に至る経緯や時間の違いになって現れた。

 だが、事故経過の分析は東電と保安院の間でズレがある。

 地震発生で原子炉が止まったのは、1〜3号機とも3月11日14時46分。津波により非常用交流電源を喪失したのが同15時37分から15時42分の間である。

 これ以降の見解は東電と保安院で異なる。」




このブログは、有益な記事がほかにもあって、これは東京のことなので特に注目しました。
東部と南部の汚泥処理場で異常に汚染が高いというニュースがありましたが、大田区にある南部ではレンガを作る粉が
高濃度で、それが靴底についたりしながら散らばっていること。福島の飯館村並の高濃度の場所があるそうです。
また、東部では、煙突から出ている煙で、もう一度空気中に放射性物質がふりまかれ、それがホットスポット
を作っている可能性があること。
近くの運動場は、空気汚染されていて、放射線管理区域並。子どもたちが内部被曝する可能性が
あるということ。

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http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110707/106817/
どうなる放射能汚染物の処理【2】下水道施設から“二次汚染”の懸念


 「放射線計測の専門家の調査を依頼し、江東区内の複数箇所において、放射線量計測および土壌調査を実施した。その結果、東部スラッジプラントを中心に荒川に沿って北上するエリアで高い放射線量を確認した」

 東部スラッジプラントは下水処理によって発生する汚泥を受け入れ、処理する施設だ。一般家庭の汚水を処理する下水道関連施設である。調査をした放射線物理・放射線計測が専門の神戸大学大学院教授の山内知也氏が明かす。

 「東部スラッジプラントが二次的な汚染源になっている高い蓋然性が認められる。即刻、現地調査を行う必要があろうかと思います」

(以下略)


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http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110719/106928/
どうなる放射能汚染物の処理【3】南部スラッジプラントでも飛散の可能性

(略)
棟内には茶色の混練灰が山積みになっている。その山に近づくととたんガンマ線を計測するシンチレーション式の放射線測定器の赤い警報ランプが明滅し、ピーピーと警報音が鳴り始める。

 「めちゃくちゃ高い」。そんな声がもれる。混練灰の山から1mほどのところで測定器は毎時2.67マイクロシーベルトを示す。やがて毎時3.08マイクロシーベルトとなった。

(略)

 高線量だった最後の場所は汚泥焼却炉の煙突である。焼却炉の排ガスを放出する煙突出口は地上から15mと通常よりかなり低い。これは羽田空港が近いため、これ以上高いものを造れないのだという。視察時のようすを柳ヶ瀬氏が語る。

 「煙突の上にのぼって煙突に手を伸ばして測定器をかざしても何もなかった。都の職員に『排ガスが危険』といわれ、帰ろうかなと思っていたら反応しはじめてどんどん上がっていった」

 当日の映像を確認すると、柳ヶ瀬氏の言うとおり、階段を登って煙突付近の一番高い場所に行っても、最初はガンマ線を計測するシンチレーション式の放射線測定器にとくに変化はない。測定値は毎時0.1マイクロシーベルトである。ところが、少しするとそれがみるみる上がっていく。毎時0.63マイクロシーベルトから次の瞬間には毎時1マイクロシーベルトを超える。さらに毎時1.56マイクロシーベルトを示し、それ以後も1.59、1.61、1.63、1.65、2.44……と上がり続け、最大で毎時2.58マイクロシーベルトを記録した。
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大田区周辺は、こまめに線量を測定してみなければならないんじゃないでしょうか。
空気中に再飛散している可能性があるとすれば、内部被曝します。