飯田裁判部と小川裁判部による仁義なき戦い・・・「ざまあみろ」判決 

まずは、堀潤さん関連情報です。ツィートから。
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堀潤。4月から料理番組での復帰が予定されていたが、局が(ツイッターでの堀アナウンサーのNHK批判発言を問題視して)全てキャンセル。さらに懲戒処分も検討されたため、自ら退職を決めた。
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ひどいなあ、NHK
以前にも、従軍慰安婦番組の件で、ディレクター左遷ありましたが。
物言えば唇寒しの社内環境ですね。




さて、石川知裕衆議院議員ほか小沢秘書三人に対する東京高裁の判決が出ました。裁判長は、飯田義信裁判長。控訴を棄却し、一審の有罪判決を支持。


これに対する郷原信郎さんの所感が、とてもおもしろい。
「ざまあみろ判決」なんて、、、


すごーーく長いし、専門的でもあるので、関心のある方は直接リンク先で
ごらんください。
ここでは、骨子のみご紹介。【  】内は、あきつのつぶやき。
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http://nobuogohara.wordpress.com
「刑事裁判の絶対権力者」による「ざまあ見ろ」判決の傲慢

【略】

陸山会事件では、小沢氏の秘書3人が政治資金収支報告書の虚偽記入で逮捕・起訴された事件(以下、「秘書事件」)と虚偽記入について秘書3人との共謀の刑事責任が問われ、検察では不起訴となったものの検察審査会の起訴議決によって起訴された小沢氏本人の事件(以下、「小沢氏事件」)の二つの刑事裁判が行われたが、この中で、東京地検特捜部の捜査において、不当な威迫、利益誘導等による取調べを行ったり、虚偽の捜査報告書によって検察審査会の判断を誤らせようとするなどの重大な問題があったことが、小沢氏を無罪とした一審の東京地裁判決(大善文夫裁判長)で指摘されただけではなく、最終的には秘書3人を有罪とした一審の東京地裁の公判の過程でも指摘された(検察官調書の証拠却下決定)。


そして、昨年11月12日、小沢一郎氏に対する政治資金規正法違反事件の控訴審判決(小川正持裁判長)では、一審の無罪判決が維持されただけでなく、一審判決は認めていた小沢氏の秘書3名の虚偽記入の犯意や、4億円の銀行借入れ、定期預金担保が隠蔽の意図によるものであったことも否定する判断が示され、この事件の捜査で検察が前提にした事件の構図そのものが否定された。秘書3人を有罪とし、虚偽記入の犯意だけではなく、4億円の隠蔽の意図まで認めた東京地裁判決(登石郁朗裁判長)とは大きく異なった判断であり、上記小沢氏無罪判決の直後に開始された、秘書3人に対する控訴審では、これらの地裁、高裁の審理経過、判決を踏まえて、秘書3人に対して、慎重な見直し判断が行われるであろうと誰しも思ったはずだ。


しかし、その後、開かれた秘書3名の控訴審第一回公判で、裁判所は、弁護側の証拠請求を、情状関係を除き全て却下し、事実関係に関する審理は一切行わず結審した。控訴審裁判所が、一審の事実認定を見直す気が全くないことは明らかになった。そういう意味では、今回の控訴審判決の結論は予想通りではあった。


【ここまでは、いちおう予備知識として。】


しかし、驚いたのは判決文の内容だった。一審判決が「論理則、経験則に違反しない」と念仏のように繰り返しているだけで、何の根拠も示しておらず、小沢氏控訴審無罪判決での認定や指摘は、殆ど無視しているに等しい。


【専門家から見るとぶっとんだ判決、だったらしいです。
このものすごい判決の背景を郷原さんが探ります。】


今回、秘書事件の控訴審判決を出した飯田義信裁判長は、東電OL事件の逆転有罪判決を出した裁判部の裁判官の一人であり、しかも、主任裁判官として勾留決定においても判決においても中心的な役割を果たしたとされている。裁判長だった高木俊夫氏は既に死亡しており、再審開始、再審無罪判決が確定し、ゴビンダ氏の冤罪が明らかになった今、「一審無罪になった被告人を勾留し控訴審の逆転有罪判決を出して無実のゴビンダ氏を15年にわたって服役させた冤罪裁判官」としての汚名を一身に背負うことになった。


【無実のゴビンダ氏を、えん罪に突き落とした裁判部の主任裁判官が、この飯田裁判長だった。】


飯田裁判長にこのような屈辱を与えることになった東電OL事件の再審開始決定、再審無罪判決を出したのが、同じ東京高裁の小川正持裁判長の裁判部(以下、「小川裁判部」)であった。


【略】


飯田裁判長にとって「誤判」「冤罪」という結果に終わった東電OL事件は、まさに屈辱以外の何物でもなく、終わり間近の裁判官人生の最大の汚点となった。この事件がそういう結末に終わったのは、同じ東京高裁の小川裁判長の裁判部が、再審開始決定で異例とも思える踏み込んだ判断を下し、冤罪であることを積極的に明らかにしたからにほかならない。


そして、その小川裁判部が、東電OL事件の再審無罪判決の僅か5日後に出したのが、小沢氏の控訴審無罪判決であった。


【略】


東電OL事件のことだけでも、飯田裁判長としては、小川裁判部に対して心中穏やかではなかったであろう。それに加え、小川裁判部は、秘書事件に関しても、小沢氏の犯意を否定するだけでなく、敢えて、秘書の犯意まで否定する判示を示すことで、秘書事件を担当する飯田裁判長に対して、「適切に証拠により事実認定を行えば、秘書についても無罪しかあり得ない」という強烈なメッセージを送ってきた。



飯田裁判長は、小川裁判部に対しては、内心「恨み骨髄」だったのではないか。


【ここまでくると、もうおわかりですよね。
飯田裁判部と小川裁判部の仁義なき戦い
オンドリャ〜、これでも秘書裁判に有罪判決を出せるか、このどあほ!
みたいな声が聞こえそう・・・】
【飯田裁判部、拳を握りしめてグヌヌッ、の心境は、わかるが、と
郷原さんはおっしゃってます。だからといって、こんな判決文があろうか
と。】



問題は、その判決の中身だ。小川裁判部とは反対の結論を出すことでリベンジしたいというのなら、自ら、或いは合議体の他の裁判官の力も活用して、小沢氏無罪判決の秘書に関する判示について問題点を徹底的に洗い出し、それを否定する根拠を示す方向で最大限の努力を行い、その方向で、説得力のある判決文を書くというのが、刑事裁判官の最上位の東京高裁部総括にまで上り詰めた「刑事裁判のプロとしての矜持」というものであろう。


しかし、実際の判決文の内容は、それとは凡そかけ離れたものだ。


【略】異常な「推認」判決としか言いようのない秘書事件一審判決を丸ごと容認したものであり、秘書事件の控訴審開始の直前に出された小川裁判部の小沢氏控訴審無罪判決の緻密な事実認定と比較すればその中身のひどさ、杜撰さは素人目にも明らかだ。


そして、それ以上に異様なことは、飯田裁判部による秘書事件控訴審判決の中に、小川裁判部による小沢氏無罪判決の判決文を意識し、敵意をむき出しにしたと思える記載があることだ。



【ここからあとは、具体的な判決文の指摘です。
そして、結論「「敵意丸出し」の判示」。】



わざわざ、そのようなことを言うのは、水谷建設からの5000万円の受領の主張・立証が行われなかった小沢氏事件の公判で、石川氏の犯意や隠蔽の意図を否定した小川裁判部に「喧嘩を売っている」としか思えない。


しかし、わざわざ「喧嘩を売っている」わりには、納得できるような根拠は何一つ示していない。その理由とされているのは、前記ブログでも詳述したように明らかに不合理な一審判決の「推認」を丸ごと容認しているだけだ。


しかも、石川氏の弁護人の安田弁護士が記者会見で明らかにしたところでは、秘書事件の一審で、全日空ホテルで5000万円を石川氏に渡したことを認める証言をした水谷建設関係者が、その証言が検察官の誘導によるもので、実際には渡した日時も相手も記憶にないことを認める陳述書等、5000万円の授受がなかったことを明らかにする証拠を請求したのに、飯田裁判長は、その証拠請求を却下したとのことだ。飯田裁判長には、事実に向き合う気も、小川裁判部の認定や判断と異なる判断を示すことについて納得できる根拠を示す気も全くないと言わざるを得ない。



要するに、「小川裁判部がどういう認定をしようとクソくらえだ。私の裁判部では、どんな判断をしようと私の勝手だ。ざまあ見ろ」と言っているようなものだ。


【以下略】


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郷原さんは、「人の命や人生そのものを決定的に左右しかねない刑事裁判で、このような野蛮な判決が行われることは到底許容できない。」と言ってますが、ほんとにそうです。


「私の裁判部では、どんな判断をしようと私の勝手だ。ざまあ見ろ」の論理
は、なんか身辺でも見たことが。。。ずいぶん以前ですけど。
フェアネスという観念が、もう二十年くらい前から崩壊していっているの
です。
郷原さんは、判決は違ってもいいが、フェアな戦いをしろ、と言うんですが、
いまやそういうことを自らの信条にしている人は、まれ。


そんななかで、旧来の良き信条をまもって、まっすぐな発言をする郷原さん。
古くったって良き信条は、守り続けていきたいものです。