やったね、報ステ!
三月降板が決まっている報道ステーションの古館伊知郎ですが、安倍悲願の憲法改正に真正面から挑戦する九条は押しつけではなく幣原喜重郎からの提案だったという肉声テープを報道しました。
いまツィッターはそれでもちきり。
ここにその部分の録画があります。
さっそく小林よしのり氏が、反論しているけれど
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http://blogos.com/article/163212/
前略
昨日の「報道ステーション」で、憲法9条の発案者は幣原喜重郎だと報じていた。
マッカーサーの回顧録にも、幣原の回顧録にも「幣原発案」とあるので、それで決まりだと思っているのかもしれないが、歴史事実の「史料批判」というものは、実はそんなに単純ではない。
憲法9条の発案者は、マッカーサー説、幣原喜重郎説から、昭和天皇説まである。
当時アメリカでは「天皇の戦争責任追及すべし」という意見も多かったので、マッカーサーは「天皇を守らなければ占領統治が瓦解する、100万の軍隊を追加してもらわなければならない」という電報を本国に送った。
そこで取り引きされたのが、第一章・天皇条項と、第9条の戦争放棄条項をセットにして、日本の再軍備を封じ込むという案で、「発案者は日本人、幣原喜重郎だ」ということにしてくれと、マッカーサーが幣原に飲み込ませたのだろう。
占領統治というものは間接統治でなければ、うまくいかない。
日本人自身が「憲法9条を発案したんだ」と思い込むということ自体が占領政策の要諦なのだ。
略
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「のだろう」なんて、推測でいうなら何でも言える。
これに関しては、以前iwjで、半藤一利氏が九条は幣原喜重郎の提言である、自分の書いてきたことも間違いだったと明言していました。
ここに全文文字化したものがあります。
ぜひ、まだの方はお読みください。
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http://iwj.co.jp/wj/open/archives/83295
2013/06/05 「憲法9条は日本人が作った」 作家・半藤一利氏、安易な改憲論に反論 〜「立憲フォーラム」 第4回勉強会
「押し付け憲法だから改憲、という論を聞くが、憲法9条は日本人が作った」――。2013年6月5日、参議院議員会館で開かれた「第4回立憲フォーラム勉強会」に講師として登壇した作家・半藤一利氏はこのように話し、当時の幣原喜重郎首相が、GHQ最高司令官であるダグラス・マッカーサー氏と会談した際に、憲法9条案を進んで提案したと説明した。
著書『日本国憲法の二〇〇日』(プレジデント社)を出版した際は、マッカーサー氏側から提案があったと認識していた半藤氏だが、その後、勉強しなおし、先述の通りに結論を変えたという。
曰く、幣原氏とマッカーサー氏の会談は通訳を介さずに行われ、録音なども残っていないため、証拠はない。しかし、マッカーサー氏は「幣原が提案した」と語っており、幣原氏は「自分が作った」と語っていないものの、否定はしていない。
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ところが、今度の報道ステーションでは、幣原氏が自分が提言したとはっきり言ったのを聞いたという証言テープが出てきたわけです。
この報ステでは、改憲論者の意見ばかりをうんと採り上げていますが、コメントもその編集の仕方も、安倍とバチバチにやる気まんまん。三月降板の古館、がんばっています。
このところ野党共闘もやっと進みつつあって、小さな一歩が出たような。