小沢一郎と反小沢派の政治家たちとマスコミの連合軍との戦い・・・ブログ「世に倦む日々」氏

小沢叩きが、昨夜以来マスコミでものすごいのだとか。
心の平安のために、見ない聞かないを貫いているわたしは、よく知らないのですが。


そして、いつのまにか消費税アップが正論であるかのようになっているとも。
とんでもないことです。


tweet「現在の日本の政治で、最大の癌はマスコミですよ。マスコミとアカデミーです。
マスコミが権力をどんどん肥大化させるほどに、政策は米国が支配し官僚が専横す
新自由主義の政策になります。国内経済は疲弊し、国民生活は窮乏化します。マ
スコミと対峙している点で、私は小沢一郎を評価します」


小沢一郎だけがマスコミにへつらわない、闘っている、と評価するブログ「世に倦む
日々」氏の、鋭い舌鋒を抄出ご紹介します。
http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-311.html#cm
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(略)

特にテレ朝の報道ステーションは圧巻で、まるで凶悪犯が民主党政権を動かしている
ような言い方だった。絶対悪。スタジオに並んだ4人(星浩田崎史郎一色清、古
舘伊知郎)が、金正日と同じ扱いで小沢一郎を論じている。「古い政治との決別」だ
と言ったり、「菅直人がいかに小沢一郎の影響を断ち切れるかだ」とか言ったり、
小沢一郎も辞めると報が入った瞬間、株価が一時的にハネ上がった」だとか、言い
たい放題を言っている。


まさに小沢叩きの饗宴で、鳩山由紀夫の政権が躓いたのも小沢一郎が原因だと決めつ
け、鳩山由紀夫の公約破りの事実や言葉で国民を裏切った問題には何も関心を向けな
かった。


昨夜(6/2)の報道ステーションは、小沢政権の崩壊を大喜びする特別報道番組で、
ソ連崩壊のときに保守系のテレビの番組がやったようなものと同じ異常さに絶句する。
星浩一色清によれば、小沢一郎の政治は「古い自民党政治の典型」で、バラマキで、
財政赤字の原因は小沢型の利益誘導政治にあるのだと言う。


しかし、農家最低所得保証にしても、これは「国民の生活が第一」の政策で、日本の
農業を再生するための小農経営支援のはずだった。高速道路について、民放の報道番
組のキャスターやコメンテーターは、もう無駄だから作るのは止めろと言う。だが、
現実に、安芸訪問の記事で書いたように、高速道路の通ってない地域が日本には多く
残っていて、高速道路の建設で地域経済を振興させたいと願っている人々が無数にい
る。東京や大都会に住む人間にとっては無駄なものでも、田舎の地域の人間にとって
は道路は死活問題なのだ。



マスコミは、そうした国民の要求は無視し、それに応えることは「利益誘導の古い政
治」だと言う。田舎の人間には豊かに暮らす権利はないのか。
民放の論者たちの主張は、まさに小泉・竹中の「構造改革」の路線そのもので、
新自由主義の路線を民主党の基本政策に据えよという議論に尽きる。


一時、金融危機派遣村のときに、マスコミは「構造改革」に距離を置く姿勢に変わ
ったが、またぞろ元に戻ってしまった。その代表格が一色清で、朝日新聞(テレ朝)
毎日新聞(TBS)が論陣の先鋒に立っている。


今回、郵政民営化の見直しは、マスコミ報道によって完全な悪にさせられた。


消費税増税が絶対的正論になり、マスコミの世界で反対論を唱える者がいない。


小泉純一郎の時代に逆戻りした。マスコミは、今度の選挙でそれを民意として確定
させようとしている。昨年の選挙で、消費税は引き上げない、郵政民営化は見直すと
民意が出たはずだが、マスコミはその事実を認めず、官僚と経団連の政策を正論にし
て押し固め、選挙でひっくり返そうとしている。


その一里塚が、今回の「小沢失脚報道」で、「悪は滅びた」と言い、「悪の復活は
許さない」と息巻いている。小沢一郎攻撃と「構造改革」擁護がセットになっている。
今、マスコミのプロパガンダは聞くに堪えないほど露骨になり、渋谷の街宣右翼のよ
うに猛々しくなっていて、公正中立のタテマエは完全にかなぐり捨てられた。
中身は紹介しないが、今日(6/3)の朝日新聞も、グロテスクなほど小沢叩き一色の
紙面になっている。普天間の「5月末」の政局が、いつの間にか、小沢叩きと「構造
改革」の政策称揚のキャンペーンに化けている。


(略)


マスコミは、昨夜の報道ステーションもそうだったが、小沢一郎の力は、皆が怖がっ
て大袈裟に言っているだけで、本当は大した力は持ってないと言う。だが、連合と
小沢一郎の結束は固く、前原誠司岡田克也では、連合は組織を上げて応援する気に
なれないだろう。経団連とくっつく新自由主義者を応援しても仕方ないからである。


民主党の候補者になって選挙区で戦うとき、労組が応援してくれるかくれないかは決
定的な問題だ。


今回の鳩山辞任と代表選の政局は、小沢一郎対反小沢派(前原・岡田・仙谷・枝野・
野田)の闘争でもある。


厳密に言えば、小沢一郎と反小沢派の政治家たちとマスコミの連合軍との戦いである。


ナポレオンと対仏同盟軍のような壮絶な戦いが眼前で演じられている。


テレビ番組でコメンテーターの話を聞いているかぎり、小沢一郎は完膚無きまで叩き
潰され、二度と再起できないようにすら思える。ところが、実際の代表選の政治は、
ゴングが鳴った途端、どうやら小沢一郎が圧倒的優勢なのである。一夜明けて、あっ
さり前原誠司が白旗を上げた。岡田克也も白旗を上げた。反小沢派からは誰も菅直人
の対抗馬が出なくなった。勝利の見込みがなく、出馬を押さえ込まれた。反小沢派の
負けなのだ。一瞬で勝負がついたのである。緒戦の勝負はついた。後は、人事と政策
をめぐる攻防だが、これは明日(6/4)答えが出る。


(略)