鳩山政権を潰したのはアメリカ・・・・ブログ「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」より

着々と仕組んできたもののようです。
「数ヶ月前から」・・・

つまり、この何とも手際のよい管新体制は、準備されていた・・・?!


管新体制は、国民の方に顔が向いていません。
鳩山は普天間の問題で潰されたのに、どうして岡田外務大臣・前原沖縄
担当相・北澤防衛大臣らが継続承認されて入閣するのでしょう。

下のブログの別記事には、上智大学での日米安保六十周年記念シンポジ
ウムに出た記事があります。ともに読むとわかりやすいです。



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http://amesei.exblog.jp/11268588/


ティーブ・クレモンス (Steve Clemons) というアメリカの”リベ
ラル系の知識人”の来日時の講演会については、前々回の記事で書きま
した。その後、クレモンズ本人が自分のブログ「ワシントンノウト」に
この来日のことを書いていました。 それを今回は紹介します。
(略)
クレモンスの東京滞在の記事を引用します。(拙訳はかなり適当です)


(引用開始)

「東京の窓から」(Tokyo: The View from My Window)

 あと、数時間(出発するまで)、私の前には全日空ホテルからみた
東京の光景が写っている。

 写真の真ん中に写っている、「白亜の建物(ホワイトハウス)」は、
オバマ大統領のカリフォルニア州の選挙運動の資金責任者で、現在の
駐日米国大使のジョン・ルースの大使館公邸である。ルースと私は二
日前の夜に面会して話す機会に恵まれた。


 ルース大使は、非常に接しやすいし、見識のある人物で、長年、民
主党の党活動にも熱心に従事してきた。彼に近い人に私が聞いたとこ
ろでは、彼はビル・ブラッドレーの写真を持ち歩いているとのことだ。
ルースは、以前、ブラッドレー元上院議員の選挙でディベートの指導
をしたことがある。ルースは、「もしブラッドレーのコーチをもっと
前から始めていれば、きっと自分たちは違う場所にいただろう、つま
り大統領とその側近の関係にあっただろう」と話している。


 そして、「ホテル・オークラ」は大使公邸のちょうど真後ろにある。

 今では日本での経験をたくさん積んだルース大使だが、以前は大使
になる前には日本に来たこともなかった。それから、ルースは非常に
記憶力が良い。例えば、自分が読んだ文章の書き手の名前を覚えるの
は得意だ。(私が書いた「オバマが鳩山を潰した」という記事もそうだ)


 私がジェイムズ・ズムワルト首席公使の自宅でルース大使に会った
ときには、彼は自分の仲間に「やあ」と声を掛けてたりしていた。私も、
米国大使を知っているということは、「クール」なことだと分かってい
たので、進んで「やあ」と返した。ところが、その時彼は私の方を見下
ろして私の名札をじっと見つめて、こういった。「ウーン、私は、つい最
近にあなたの記事を前に読んだなあ。なんだったけ」彼は私に尋ねてきた。
「たぶん、それは鳩山首相辞任についての記事でしょう」と私は答えた。
それに対して「ああそうだ。鳩山が、“(アメリカに)辞任させられた”
という記事だったね。私はその分析には同意しないが・・・・」とルース
は繰り出してきた。


 実に面白いシチュエーションだ。彼のために言っておかなければならな
いが、ルース大使は、この記事で気分を害したわけではなかった、それど
ころか、辞任の背景にある問題点や、関係者がどのような立場にあったの
かを気安く話してくれた。


 会合のあとで開かれたレセプションには、(「アトランティック」誌の)
ジェイムズ・ファローズがいた。彼と私は、他のゲストと一緒に国務省
招きで、日本中の140人の大学生と、日米関係を取り巻く様々な次元の
問題について語り合うためにやってきていたのだ。 ファローズは、ルース
大使の顧問の1人に、「オバマ政権が鳩山首相を潰したという印象が広まっ
ていることにどういう風に対処するつもりか」と尋ねていた。


 私もその場にいた 。

 その大使側近がいうには、「いや、いまもうメディアには鳩山が普天間
題やアメリカの圧力以外の別の理由でやめたのだという記事が出回っているよ。(訳注:「小沢の政治とカネ」のことだろう)早い段階ではあなたがい
うような分析を乗せた記事や報道もあったが、我々はいまそれに対処しよう
としているところだよ」ということだ。ファローズは、私を指さして笑いな
がら、「スティーブ・クレモンスにはあったことがあるかい?実はそのテの
情報を流し始めたのは彼なのさ・・・」とからかった。


 さて、大使館と国務省の資金による今回の日本旅行で最も実に印象に残っ
ていることは、今回はほとんどまったくと言っていいほど、日米関係におけ
る特定の側面を宣伝するように求められなかった、ということだ。


 ルースやズムワルト、そして彼らの顧問たちや政策チームは、普天間
題をめぐる論争を話すことにも嫌な顔をしなかったし、日米関係が今後ど
のような方向に向かうべきかについても話すことについても制約を加えて
こなかった。私はアメリカが普天間問題に固執したことには批判的だが、
同時に、オバマの新しい安全保障政策(注:多国間協調を重視する)には
非常に感心している。このことは実際に二日の会合の中でも語った。


 そして、大使館のスタッフも同様にこれらについて幅広い考えで接して
くれた。大学生達も、理性的で明確に自分の意見をしっかり持っていたし、
移民問題から日米安保の深化や重要さの問題、鳩山がなぜ辞任したのかと
いう問題まで、あらゆる面で多様な意見を持っていた。


 近いうちに、学生達がセッションの際に行った日米関係についてのアン
ケート調査(マルバツクイズ)については書きたいと思うが、いまは、
大使館、ルース大使、そして彼のスタッフ、青山学院大学上智大学の皆
さんに貴重な体験ができたことを感謝したいと思う。


 実はこれから沖縄の那覇に行く。そして沖縄には海兵隊普天間基地
ある。僕にはこの旅行が数ヶ月に前に決まっていたということが、自分で
も信じられないんだよね・・・。

    • Steve Clemons

原文は以下 
http://www.thewashingtonnote.com/archives/2010/06/tokyo_the_view/
(引用終わり)

 訳の表現はともかく、意味は取り間違っていないと思う。

 「白亜の建物(ホワイトハウス)」から刺激的な皮肉だ。


 このブログ記事の実に含みのある書き方。「鳩山辞任に米国の圧力が
あった」という記事には大使館サイドも対処を始めているということが
分かる。そして、今回の旅行ではクレモンズがわざわざ「大使館の皆さ
んは私に自由に発言させてくれた」と書いていることからも分かるよう
に、往々にしてこのような「経費持ち」の講演旅行では主催者のニーズ
をおもんばかって、講演の内容を決めているのだ、言わんばかりである。


 「ワシントン・ノウト」と言うブログを私はそこまで熱心に読んでき
たわけではないが、このブログはかなり皮肉をふまえた斜に構えたスタ
ンスで書かれている、ということは分かっているつもりだ。そもそもブ
ログというのはそういう気楽に書けるメディアだと思う。上のブログ記
事は、米国大使館の面々に感謝しつつも、実際は「あなた達が私をこう
いう時期に呼んだと言うことは何かあるんでしょうねえ」という言外の
意思がある。


 とすると、鳩山首相辞任がこのタイミングで起きるということをアメ
リカは事前に計画していたのではないかという疑問が出てくる。・・・
・・・・なんということだ。


 確かに上智の講演会では、あまりの気安さにビックリして、私も「イ
エズス会のソフトパワーだ」という訳の分からないことを書いていた。
しかし、主催は米国大使館なのである。早稲田の講演会と上智の講演会
での「感じ」の違いには理由がある。それは「タイミング」の違いだ。
米国の意向で鳩山が引きずりおろされた段階では、もはや日本に圧力を
かける必要はない。それよりもむしろ、「ダメージ・コントロールの手
段として、「気安いアメリカ、寛容なアメリカ」を演出する方が、ソフ
ト・パワー戦略には都合が良いではないか。


 私がズムワルト公使が流ちょうな日本語でスピーチしていたとき、上
智の講堂の中で抱いたそこはかとない違和感の正体はこれだったのか。
なぞがようやく解けた。

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