市長による子どもたちの思想調査・・・「はだしのゲン」

どうしてこんなことがまかりとおる???
こんな市長がどうして選ばれる???
こんな市長に、どうして唯々諾々として、一人前の大人の市教委、校長が
従う??? 


白昼どうどう、こんなことがまかりとおる日本の現実。
撤回と反省があるだけまし、という、細い細い糸をにぎっているような
日本の現実。


背筋が凍りませんか。
どうしてみんな、いい年をした大人が、わが身をかけて、間違いは間違い、
あるべきでないことはあるべきでない、と言えないのでしょう。
わが身かわゆし、わが職かわゆし、そんな目先の保身ばかりを姑息に追う
責任ある地位についている人々。


責任、というのは、事あればわが身を捨てる、ということです。
この決断は、わが身を捨てるのに価するか否か、つねに考えながら決断する
ということです。


すでに読んだかたも多いかと思いますが、見逃せない記事ですので、再掲
保存しておきます。
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http://www.asahi.com/articles/ASG3M7G13G3MPTIL033.html


「なぜゲンだけなのか」 回収協力の校長「悔やんでる」
編集委員・西見誠一、倉富竜太2014年3月20日07時15分



 大阪府泉佐野市の小中学校図書室から、子どもたちの知らない間に「はだしのゲン」が消えていた。きっかけは作品の「差別的表現」を問題視した市長の意向だった。市長の価値観で教育行政が左右された事態を校長らは批判。市教委は20日に返す方針を示した。




はだしのゲン」回収 泉佐野の市立小中の図書室



 「いかなる理由があっても、市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」


 市立小中学校の校長でつくる市立校長会は1月23日、強い調子で回収に抗議する文書を中藤辰洋教育長に手渡した。だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。



 校長会はこれを拒否。「不適切な表現があるからといって一律に閲覧制限をするのは教育になじまない」「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を再び教育長に出し、回収指示の撤回と本の返却を求めていた。



 校長の一人は「教育長の指示とはいえ、回収に協力してしまったことを悔やんでいる。差別的表現のある本はほかにもあるのに、なぜゲンだけなのか。狙い撃ちにされたとしか思えない」と話す。


 別の校長は「昨年夏、松江であれだけゲンの閲覧制限が問題になったのに……。市教委はあの教訓から一体何を学んだのか」。


 千代松大耕(ひろやす)市長は2011年4月の市長選に市議から立候補し、現在1期目。教職員に入学式や卒業式での君が代の起立斉唱を義務づける条例を大阪府・市に続いて制定したほか、府独自の学力テストの学校別成績を市教委の反対を押し切って公表したり、教育行政への首長の関与を明文化した条例を制定したりするなど、以前から教育行政に強い関心を持ってきた。



 「ゲン」の中には、君が代天皇制を批判する箇所も出てくるが、市長は「そこを問題視したわけではない」と説明している。



 20日に返す方針について、中藤教育長は「早く返すべきだとは思っていた」と説明。返す際の「指導」の内容については「検討中」としている。(編集委員・西見誠一、倉富竜太)

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