権力は隠蔽する。ガラパゴス化をめざす安倍政権。

美味しんぼの鼻血問題がツィッターをにぎわせています。
そんな話、常識のようにネットでは聞いていたのに、漫画になって紙メディアに乗ると、政府も
地方行政も総掛かりで叩きにかかるんですね。


この関連記事
http://www.huffingtonpost.jp/2014/05/11/oishinbo-idogawa_n_5307088.html


ネットといっても安心していられません。
以下の記事のように「有害」ツィートの削除は、そういう仕事があるんです。
お金をもっているものは、自分にとって都合の悪いものを「有害」指定して、監視・削除できる。
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http://saigaijyouhou.com/blog-entry-676.html



インターネットをしていると「工作員」というような言葉を何度か見かけたことがあるかと思いますが、これは架空の存在ではなく、実在しているものです。
5月28日のNHKニュースウォッチ9にて、ネット選挙についての特集があり、この番組内で「また炎上は大きな打撃となる。このため自民党はすべての候補者の書き込みのチェックを分析業者に委託する。」と紹介されました。

また、この番組中では実際に自民党がネット工作をしている部屋のシーンなども紹介されており、「工作員」は架空の存在ではなく、実際に存在しているということが分かります。



ちなみにこの番組が報道されたのは2013年5月なので、選挙期間中ではありません。つまり、自民党は選挙期間中でなくとも、ネット工作をして世論の土台を作っていたということなのです!

自民党はネット工作団体のJ-NSC自民党ネットサポーターズクラブ)やネット管理委託以外にも、参議院選挙の頃から新たに「ソーシャルメディアの投稿監視サービス」という物も使用しています。これはツイッターなどのSNSサービスに投稿される情報を一気に調べる特殊な装置で、自民党が嫌な情報を瞬時に見つける優れ物です。


ソーシャルメディアの投稿監視サービス、ガイアックス自民党に納入
URL http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130619/486303/
引用:
ガイアックスは2013年6月19日、ソーシャルメディア投稿監視サービスを自民党に納入したと発表した。参議院候補者の公式アカウントについて、第三者のコメントによる誹謗中傷やデマ、荒らし行為などを監視する。

 Facebookについてはガイアックスが管理の委託も受け、必要に応じてコメントを消すなどの対応をする。Twitterはメンションを監視して、誹謗中傷やデマなどへの即時対応が必要な場合に自民党に連絡する。

 ガイアックスは独自開発したソーシャルメディアの投稿監視ツールなどを持っている。今回のサービスでは、Focebookの個人ページへのコメント投稿をモニタリングするアプリケーションを新たに開発した。このアプリケーションを利用しつつ、有人監視と組み合わせてリスクを判定していく。

 同社は自民党ソーシャルメディアのリスク対応チームにも参加。自社サービスとしてはレピュテーション(評判)分析などは実施しないが、ソーシャルメディア全般のリスク対応などをアドバイスしているという。
引用終わり



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ちゃんと画像つきですから、納得できるでしょう。
下の方に、企業もつかっていることがわかります。
こういうシステムの開発は、カネになる、というその動機もとてもよくわかります。


企業はともかく、政府からのカネの出所は、もちろんわれわれの税金です。


さて、ぜひ、このアニメ見てください。


HARA SHOKO さんという学生がつくったアニメで、国際的な賞を受賞しているそうです。
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http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1519.html

ドイツに在住している日本人学生が作ったアニメが国際賞を受賞しました。このアニメのタイトルは「Abita(アビタ)」で、福島原発事故放射能汚染で苦しむ子供が主人公になっています。欧州だけではなく、世界中で様々な賞を受賞しており、色々な所で取り上げられているようです。

しかしながら、日本ではマスコミが報道した痕跡が殆ど見られず、完全に無視されているような状態となっています。

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日本国内は、安倍的にコントロールされているけれど、世界は広い。希望は捨てたものではないですね。

・・・と思ったけど、安倍的コントロールはすさまじい。このコメント欄。
じつは、最初にvimeoで見たときのコメント欄は、英語とドイツ語。


ここですね。
http://vimeo.com/51297975


ドイツ語は読めないのですが、英語はなんとか読める。
このコメント欄の偏差が、いまのガラパゴス安倍政権をしめしているわけです。



いつも☆をいただいているカンガエルさんのブログで、以下のようなNYタイムズの記事を内田樹が訳して
いるのを発見。
カンガエルさん、いつも☆ありがとうございます。
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http://d.hatena.ne.jp/cangael/

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http://blog.tatsuru.com/2014/05/10_0902.php

NewYork Times 「日本の平和憲法


記事は以下のとおり。


日本の安倍晋三首相は日本軍の役割を拡大して、領土外で同盟国とともに戦う方向に突き進んでいる。彼のいわゆる「積極的平和主義」によってより広汎な地球規模での安全についての責任を担うことをめざしている。
しかし、彼の前には巨大な障害がある。憲法九条である。この条項は今年ノーベル平和賞候補にノミネートされたばかりであるが、「国権の発動たる戦争を永久に放棄する」と謳っている。軍事力行使の変更という安倍氏の目的は憲法の改定を必要とするが、これは両院での三分の二の賛成と、その後の国民投票を意味している。きびしい注文である。それゆえ、改憲ではなく安倍氏憲法の内閣解釈を変えることで憲法九条を空文化することをめざしている。しかし、このような行為は民主的なプロセスを根底的に掘り崩すことになるだろう。
安倍氏の最終的な目標は第二次世界大戦後に米軍によって起草され、日本国民に押しつけられた憲法を別のものと置き換えることである。過去67年間、憲法はその一語も改定されていない。憲法が日本の主権にとって邪魔くさい制約であり、時代遅れのものだと感じてる。しかし、批判勢力が指摘しているように、彼は憲法の第一の機能が行政府の力を制御することにあるということを知るべきである。憲法というのはときの政府の恣意によって改定されてよいものではない。それで構わないというのであれば、そもそも憲法などという面倒なものを持つ理由がなくなる。
このままことが進むなら連立政権の相手であり、平和主義的傾向の強い公明党だけしか安倍氏の野心を抑制することはできない。公明党抜きでは安倍政権は参院での過半数を制することができないからである。安倍氏公明党にも受け入れられるような憲法解釈を必死で探っているのはそのためである。他の八野党は混迷のうちにある。
安倍氏は強い政治力を発揮しており、日本は民主制の真の試練に直面している。(Japan is facing a genuine test of its democracy)


ここまで。


文中で興味深いのは「積極的平和主義」を記事がwhat he calls proactive pacifism と訳している点。「彼のいわゆる先取り的平和主義」。まだ何も起きていないうちに「これはいずれ平和を乱すことになるかもしれない」と判断したら他国への武力攻撃を含む干渉を行う立場というニュアンスがこのproactive pacifism にこめられている。
語の選択に安倍政権が東アジアで戦争を始めるリスクファクターになりつつあることへの懸念が表明されている。
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「積極的平和主義」というわけのわからない語も、「先取り平和主義」というと、なるほどとわかる。
NTは、リベラル派ということですが、先日ここにあげたモートン・ハルペリン氏の精力的な活動を見ても
オバマ政権側にとって、安倍政権がアンダーコントロール化の危機にあると判断しているらしいことが伺えます。
世界戦略の問題でしょうし、権力闘争だから、オバマとかアメリカリベラル派が正義だとは素朴には考えないが、
われわれ一庶民からすると、生きやすいのは安倍政権ではまったくないことははっきりしています。