弾はまだ、一発残っとるがよ。

高倉健さんについで、菅原文太さんが亡くなったこと、みなさん感慨ぶかい思いでいることでしょう。
やくざ映画なんか好きでもなく、高倉健菅原文太もそうたいしてファンなんて思ったこともないのに、
この「ああ・・・・」という気持ちは何なのでしょう。
存在感のある役者でした。


もうご存知だとは思うけれど、沖縄での最後になった菅原文太さんのスピーチ。
山も川も海も国家のものではない。そこに住んでいる人のものだ。勝手に売り飛ばさないでくれ。
まったく、です。勝手に汚さないでくれ。
「日本人は早口でしゃべりすぎる。早口でしゃべると、人の心にしみ通らない。ゆっくりとしゃべれば
必ず選挙民の方々にしみわたる。これが役者をしてきて、わかったことです」というような意味のことを
あるところで言ったそうです。
まことに、そのとおりだ。しかし、思う。ゆっくりしゃべるには、人間の力が必要。その人間に力がない
と、ゆっくりしゃべるだけの間がもてない。腹力がないと、ゆっくりしゃべれないのです。






以下は、「仁義無き戦い」などやくざ映画を作ってきた深作欣治監督とシナリオライター笠原和夫の足跡をたどった
ドキュメンタリーです。昨夜見て、やくざ映画を見直しました。戦争の記憶が深く刻み込まれているのですね。
若い高倉健菅原文太も出てきます。面白いから、ぜひごらんください。



仁義なき戦いを作った男たち【平成15年】





それから、高倉健さんのこれ。
テレビ見てた方もあるかと思いますが、これは胸のすくエピソード。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/138305
高倉健 生放送初出演でSMAPの未熟さ、なれ合いを叱った


タメ口は10年、いや100年早い――。高倉健(81)がまさに役者の違いを見せつけたといったところか。18日深夜の「SmaSTATION!!」(テレビ朝日)に生出演。6年ぶりの主演映画「あなたへ」(25日公開)の宣伝のためだが、共演したSMAP草なぎ剛や司会の香取慎吾にダメ出しを連発したから、スタジオは凍りつき、共演者は青ざめた。


 開口一番、草なぎが「ボク、今度のアルバムで(高倉健の代表曲)『唐獅子牡丹』を歌わせてもらったんですよ!」とオベンチャラを言うと、「聴いたけど、あんまりうまくねぇな」とバッサリ。また、ドラマ「任侠ヘルパー」でヤクザを演じている草なぎが「健さんをマネしています」と言うと、「役が合わない」と突き放した。それでも「あなたへの演技は良かったですか?」とすがりつこうとする草なぎに対し、「う〜ん……ちょっと役が足らない」と最後まで評価しなかった。


矛先は香取にも向けられた。「台本の記憶などは全て撮影現場で済ませちゃいます」と香取が悪びれずに言うと、健さんは唖然とした表情になり、「役者に向いてないんじゃないのか? オレが企画部長だったら(映画に)使わないな……」と切り捨てた。


 健さんがテレビ番組にゲスト出演するのは15年ぶり。生放送に出演したのはなんと初めて。取材に応じることもまれな健さんのまさに貴重な番組出演である。SMAPの面々は健さんを引っ張り出したと大威張りのつもりだったろうが、“大人”を甘く見てはいけない。収録なら間違いなくカットされていたはずだが、SMAPに対して視聴者が常日頃から思っていることを直言され、そのままオンエアの想定外の事態となった。


 芸能評論家の金沢誠氏がこう言う。
高倉健ですから何を言われても、ジャニーズ事務所もテレビ局も黙らざるを得ません。SMAPは普段からPRしたい映画などがあると、それぞれのメンバーの司会番組に出演して、気持ち悪いほどお互いの作品を褒め合う。健さんはそんななれ合いをたしなめているのだと思う」
 草なぎと香取は高倉健に感謝した方がいい。
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