世界に恥さらしの日本メディア


日本とドイツ。
敗戦後、こんなに違った国になってしまった。
ドイツが羨ましい。女性首相もちゃんと生まれているし。


ドイツの記者が日本を去るにあたっての記事。
内田樹さんの訳でだいぶ前に流れました。
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http://blog.tatsuru.com/2015/04/10_1343.php
ドイツのあるジャーナリストの日本論


ドイツのある新聞の東京特派員が過去5年間の日本の政府と海外メディアの「対立」について記事を書いている。
安倍政権の国際的評価がどのようなものかを知る上では貴重な情報である。
でも、日本国民のほとんどは海外メディアが日本をどう見ているのかを知らない。
日本のメディアがそれを報道しないからである。

「ある海外特派員の告白 5年間東京にいた記者からドイツの読者へ」
Carsten Germis

さて、荷造りも終わった。ドイツの日刊紙Frankfurter Allgemeine Zeitungの特派員として東京で5年以上を過ごしたあと、私はもうすぐ東京から故国へ旅立つ。
私が今離れてゆこうとしている国は、2010年1月に私が到着したときに見た国とはもう別の国になってしまった。表面的には同じように見える。けれども社会の空気は緩慢に、だがあらわに変化しつつある。



五年前には想像もできなかったことは、外務省からの攻撃だった。それは私自身への直接的な攻撃だけでなく、ドイツの編集部にまで及んだ。
安倍政権の歴史修正主義について私が書いた批判的な記事が掲載された直後に、本紙の海外政策のシニア・エディターのもとをフランクフルトの総領事が訪れ、「東京」からの抗議を手渡した。彼は中国がこの記事を反日プロパガンダに利用していると苦情を申し立てたのである。
冷ややかな90分にわたる会見ののちに、エディターは総領事にその記事のどの部分が間違っているのか教えて欲しいと求めた。返事はなかった。「金が絡んでいるというふうに疑わざるを得ない」と外交官は言った。これは私とエディターと本紙全体に対する侮辱である。


以下略

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長い文章です。もし、まだお読みになってない方があったら、ぜひ
リンク先で全文をお読みください。


つぎは、ドイツの有名ラジオニュース番組のウェブ記事を有志の方が
翻訳してくださったもの。
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http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/81b15040aea892f2e23f814cc441da0e
Japanische Medien unter Druck
圧力下にある日本のメディア

05.04.2015 17:57


日本の総理大臣、安倍は、自身のナショナリズム的な政治に転換するために、自分の国の過去をより柔らかな光(*より都合のよい光)へとずらそうとしている。つまり、彼は出版社やメディアを圧力下に置こうとしている。それに逆らおうとする者はほとんどいない。

ユルゲン・ハーネフェルト(ARD-Hörfunkstudio Tokio


サインを送ったメルケル


公的に排斥された朝日新聞は、先日、ベルリンからの援護支援(Schützenhilfe)を受けた。メルケル連邦首相は、3月初旬の東京訪問の際、重要な演説を、事もあろうに、朝日新聞社のビルで行ったのである。ドイツの歴史から話し始めた彼女は、日本の上層部に対して、自身の過去ときちんと向き合うことを要請した。そして、和解という目的については、「私たちの隣国(フランス)の寛大な態度がなければ、(和解の)すべては不可能であったでしょう。しかし、(私たちの側にも)事実をありのままに認める(事柄をその名に即して名づける)準備があったのです(…es gab auch die Bereitschaft, die Dinge beim Namen zu nennen)」、と語った。


安倍は歴史を書き換えようとしている

けれど、安倍の場合は違う。彼は、その(認める)代わりに、上の間違った証言者を利用したのだ。朝日新聞はその件についてはとっくに謝罪しているにもかかわらず、だ。安倍は、従軍慰安婦の強制連行(強制的売春)のシステム全体を否認しようとしている。これこそが、一連のキャンペーンの本来の目的だったとも言われている。メディアの助けをかりて、遡及的に日本を新たに発見しようとしている、と、東京の近代日本史の教授であるスヴェン・ザーラーは言う。「戦争犯罪(Kriegsverbrechen)は、持続的で肯定的な国家の歴史の(上の発見的な日本の)イメージ(Bild)にはふさわしくない」。ゆえに、安倍は、日本の戦争の過去の闇の汚点(die dunklen Flecken)をかき消すために、あらゆることを試みるのである、と。


安倍は、まず公的で法的な放送局であるNHKから着手した。安倍は即座に、NHKの会長を変えたのである。2014年初頭の会長就任の際に、彼(籾井勝人)は、「政府が右というものを、左というわけにはいかない(wenn die Regierung "rechts" sagt, könne man ja nicht "links" sagen)」、と述べた。この放送局の立場は、今後、「日本的"japanisch"」となるだろう。

それ以後、NHKのニュースは、とりわけ天気予報とスポーツと犯罪事件しか報道しなくなった。政治に関しては、それがポジティブな響きをもち、かつ現政府に都合のよいもの(regierungsfreundlich)である場合にのみ、扱われるようになった。だからこそ、メルケルの演説に際しても、「朝日新聞社」という場所は(報道されず)省かれ、また、「人は自身の責任を負わなければならない」という示唆もまた省略された(weggelassen)のである。



変更を迫られるアメリカの出版社


だが、報道やテレビだけを支配下に置こうとしているわけではない。さらに、学校の教科書(Lehrmaterial:教材)もまた、安倍の(歴史)修正主義的な態度から、書き換えられようとしている。安倍は、アメリカの出版社に、テキスト(Textbücher)の中身を、新たにより綺麗になった日本の歴史に適合させるよう、要請することを全く恐れていない。また、ここにおいても、とりわけ強制連行(強制売春)が問題となってくる。政府の願望によれば、強制連行はそもそも完全になかった、としたいのである。
安倍は歴史を書き換えようとしている


以下略

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さて、古賀茂明さんの報ステ問題ですが、
こんな記事が。
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http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/18/jimin-nhk-tv-asahi_n_7090694.html
自民幹部「NHKはどうでもいい。狙いはテレ朝だ」 政権批判発言に照準


自民、政権批判発言に照準 テレ朝・NHK聴取

自民党が17日、テレビ朝日とNHKの経営幹部を呼んで、個別番組の問題について異例の事情聴取をした。特に自民は、コメンテーターが菅義偉官房長官を名指しで批判したテレ朝の「報道ステーション」に照準を合わせる。国はテレビ局に対し、許認可や行政指導の権限を持つだけに、政権を握る自民のこうした対応が、報道の萎縮につながるおそれがある。


自民の狙いはテレ朝の「報ステ」だ。この日の事情聴取は、テレ朝の約30分に対し、NHKは15分。調査会幹部の一人は「NHKはどうでもいい。狙いはテレ朝だ」と話す。


3月27日夜の古賀茂明氏の発言後、政権の対応は早かった。菅氏は30日の記者会見で「まったくの事実無根」と古賀氏の発言を否定。「放送法があるので、テレビ局がどう対応されるか見守りたい」と述べた。テレビ局を所管する総務相を務めた佐藤勉国会対策委員長は、テレ朝幹部から国会内で説明を受けた。


菅氏と佐藤氏は、国会運営などについて日頃から頻繁に意見交換する仲だ。自民党幹部は「長官や佐藤氏が動かなかったら、テレ朝は番組での謝罪だけでやり過ごそうとしただろう」と話す。菅氏は17日の記者会見で、放送局への事情聴取について党から相談を受けたかと問われ「ありません」と否定した。


調査会関係者によると、川崎氏や佐藤氏ら調査会幹部は3月30日、問題だとした番組の映像を確認。その場で「(テレ朝幹部を党に)呼ぼう」と一致した。


複数の調査会メンバーは、党がテレ朝だけに政治的な圧力をかけたと思われないよう、「やらせ」問題を抱えたNHKも一緒に呼ぶことにしたと明かす。



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そんなことだろうってのは、わかっているけれど、それにしても
日本メディアの堕落はすざまじい。


ツィート読んでいたら、メディアなんかに頼らないで判断できるようで
なきゃならんのだというような意見がありました。
一理あります。


日本の大手メディアは、政府の宣伝機関と心得るべし。
週刊文春とか、雑誌もそうなっているらしいですよ。


あ、いま、福島原発の溶け落ちたデブリが地下にもぐって水脈に触れ、
再臨界してしばしば水蒸気爆発しているという情報があります。
人間、長いあいだの緊張はたもてないので、つい気がゆるみますが、
引き締めて生活しましょう。